2022 Fiscal Year Research-status Report
低所得世帯の子どもに対する子育て支援環境の整備に関する実証的研究
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21K01976
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
小澤 薫 新潟県立大学, 人間生活学部, 准教授 (00413170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 健 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (10882326)
小池 由佳 新潟県立大学, 人間生活学部, 教授 (90352781)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 自立支援プログラム / 福祉事務所 / 生活保護ケースワーカー / 子育て支援 / 学習支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、経済的困窮を抱えた世帯の子どもの支援が適正に運用されるための分析枠組みを開発することを目的に行われるものである。 本年度は、低所得世帯の子ども支援の枠組みを含む「自立支援プログラム」の実施状況の確認、活用促進に向けて、全国の福祉事務所を対象にアンケート調査を実施した。調査票を配布した1250機関のうち361機関から回答を得た(回収率28.9%)。調査結果をもとに、「福祉事務所における自立支援プログラムの到達点と可能性」というタイトルで、量的調査の結果を中心に口頭発表をした(貧困研究会第15回研究大会)。自立支援プログラム実施にあたって組織として感じている課題は「CWが多忙」「対象者に理解してもらえない」「プログラムの評価が難しい」の順であった。プログラムの利用勧奨ツールある、プログラムを統括する職員がいる福祉事務所において、「組織的な実施の進行管理」が高く、組織の計画的な取り組みがみられた。 A市学習支援事業関係者に対し、継続的にアンケート調査を行っている。自立支援プログラムの実施実績のあるケースワーカーは全体の2割程度であった。学校や子ども支援部署、児童相談所との連携については、どれも半数程度であった。あわせて、参加者している子ども、保護者の思い、状況を整理し、生活保護ケースワーカーに利用者の実感を伝えた。調査結果を自治体の関係者、サポーターと共有しながら、学習支援活動継続に向けた検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していた福祉事務所におけるヒヤリング調査が実施できなかった。令和5年度に実施する。
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Strategy for Future Research Activity |
3年計画の3年目にあたる令和5年度については、アンケートの自由記述箇所について学会報告を行う。あわせて、これまでの研究成果を論文としてまとめる。
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Causes of Carryover |
インタビュー調査が実施できなかったため、旅費等の未使用部分が残された。令和5年度実施で調整をしている。データ入力の人件費は、業者委託としたため「その他」の項目で支出された。
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