2021 Fiscal Year Research-status Report
在宅療養高齢者を看取った家族主介護者への適切なグリーフケア
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21K01980
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Research Institution | Chiba Institute of Science |
Principal Investigator |
平野 和美 千葉科学大学, 看護学部, 講師 (80849969)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 在宅看取り / 家族主介護者 / 悲嘆 / グリーフケア |
Outline of Annual Research Achievements |
配偶者を看取った独居高齢者に対して、遺族支援を実施した経験がある介護支援専門員17名を対象に実施した研究結果から、介護支援専門員が実施する支援として8カテゴリーが得られ、最終的に【状況の確認をする】【心の整理の支援】【継続的支援を模索する】の3つの概念的カテゴリーが抽出された。この中の、【心の整理の支援】では、〈傾聴〉〈受容〉〈リフレクション〉〈リフレーミング〉〈ストレングス支援〉の5つの対人援助技術を活用していることが明らかになった。これらの、介護支援専門員が実施するグリーフケアの内容および文献より、質問項目を吟味し、質問紙を作成した。また、研究結果は現在、学会誌に投稿中である。 そして、作成した質問紙調査を郵送法で実施するための発送準備として、厚生労働省の「介護サービス情報・公表システム」に登録されている居宅介護支援事業所で、特定事業所加算Ⅰ~Ⅲを算定している事業所1,400ヶ所を抽出し、事業所に勤務する介護支援専門員に対し、無記名自記式質問紙調査を実施するための本研究の研究協力の依頼文書および説明文書、無記名記述式質問紙、返信用封筒を送付する準備を整えた。 次年度は、得られた調査結果から、介護支援専門員の在宅で高齢者を看取った家族に対する支援と関連する要因、特に介護支援専門員のケアマネジメントの考え方に対する主観的評価との関連性を明らかにする。これらを明らかにすることで、介護支援専門員が看取り後の家族への支援に対して、理解を深められ、実践できる研修体制を整え、地域での遺族支援の体制構築の一助になることを目指す。また、研究結果は、学会発表、論文投稿を行う予定である。 また、配偶者を看取り独居となった高齢者6名を対象に実施した研究は学会発表を行い、現在論文投稿の準備をしている段階である。この研究結果は、令和5年度から取り組む遺族を対象とした調査研究に関連するものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初2022年3月に居宅介護支援事業所1,400に勤務する介護支援専門員に対し、郵送によるアンケート調査を予定していたが、新型コロナウィルス感染拡大によるアンケート調査への影響を考え、郵送する時期を2022年の4月、5月は年度当初であるため控え、6月に変更した。
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Strategy for Future Research Activity |
厚生労働省の「介護サービス情報・公表システム」に登録されている居宅介護支援事業所で、特定事業所加算Ⅰ~Ⅲを算定している事業所1,400ヶ所を抽出し、その居宅介護支援事業所に勤務する介護支援専門員に対し、無記名自記式質問紙調査を実施する。 そして、得られた調査結果から、介護支援専門員の在宅で高齢者を看取った家族に対する遺族支援の実施度および重要度を分析し、介護支援専門員のケアマネジメントの考え方や属性との関連を分析する。また、研究結果は、学会発表、論文投稿を行う。
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Causes of Carryover |
居宅介護支援事業所1,400ヶ所に勤務する介護支援専門員に対し、郵送によるアンケート調査の費用を計上していたが、新型コロナウィルス感染拡大によるアンケート調査への影響を考え、郵送する時期を2022年の4月、5月は年度当初であるため控え、6月に変更したため。
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