2021 Fiscal Year Research-status Report

Development and evaluation of a follow-up training program for medical care (mucus aspiration, etc.) by certified care worker or authorized specified conduct practitioner by simulation education.

Research Project

Project/Area Number	21K02000
Research Institution	Josai International University
Principal Investigator	伊藤将子城西国際大学, 福祉総合学部, 助教 (10836513)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	橋爪祐美筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40303284)
Project Period (FY)	2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords	特定行為業務従事者等 / 介護職 / 喀痰吸引等 / 医療的ケア / シミュレーション教育 / フォローアップ研修 / ヒヤリハット / 心理的負担
Outline of Annual Research Achievements	一定の研修を修了した「認定特定行為業務従事者」である介護職員等が業務として、喀痰吸引と経管栄養（以下、喀痰吸引等）を行うことが可能となり10年が経過した。しかしフォローアップ体制が十分でなく，不安や心理的負担を感じながら業務に従事している介護職が多いことも先行研究によって明らかにされている。本研究では，研修後のフォローアップ体制およびヒヤリハット等の発生状況に関する全国的な実態調査を行い，起こり易いトラブルを想定したシミュレーション教育を取り入れたフォローアップ研修の開発・評価を行う。またこの結果をもとに，介護職による喀痰吸引等の安全性の向上および介護職の心理的負担を軽減できるフォローアップ体制の構築に向けた課題を明らかにし，提言を行う。今年度は，文献レビューと実態調査のアンケート項目を決定するためのプレテストおよび専門職からのヒアリングを行い，実態調査の実施（アンケート調査およびインタビュー調査）に向け倫理審査申請を行った。文献レビューは，医中誌WebおよびCINiiで検索した国内の11文献（小児や特別支援学校，実際に喀痰吸引等に従事していない介護福祉士やその他介護職を対象とした研究，医療行為の実態調査等の研究等は除外）を対象に，認定特定行為業務従事者等の介護職による喀痰吸引等の現状と課題に関する記述の内容分析を行い，現在，雑誌投稿に向けて準備を進めている。また実態調査（アンケート調査およびインタビュー調査）に関しては，倫理審査の承認を得て，現在アンケートおよびインタビュー調査の依頼書や調査用紙の発送準備を進めている段階である。
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 3: Progress in research has been slightly delayed. Reason 2022年1月に実態調査（アンケート調査およびインタビュー調査）の調査項目に関する専門職へのヒアリングおよびプレテスト実施を予定していたが，COVID-19感染の流行に伴い，喀痰吸引等に従事している介護職及び指導看護師の業務が多忙となり，2月から3月にかけての実施となったこと等があげられる。
Strategy for Future Research Activity	当初の研究計画においては，起こり易いトラブルを想定したシミュレーション教育によるフォローアップ研修とその評価を予定していた。しかし，新型コロナ感染症の鎮静化が期待できない現状から，外部研修への参加を控える事業所が多いことが想定される。この対策として，まず，実態調査の結果をもとに介護職が経験する頻度の高いトラブルやヒヤリハットの発生状況の分析を行う。次に，そのトラブルやヒヤリハットへの対応を想定したアルゴリズムを用いたシミュレーション教材を開発し，その評価を研修という形式に制限せず，演習風景を撮影した動画やビデオ撮影によるリアルタイム双方向型での研修（評価含む）等，遠隔でも可能な方法を採用した計画へと変更する予定である。 2022年度は，5月にアンケート調査用紙を発送し，随時データ入力，集計および分析を行う。またインタビュー調査は，同意の得られた者に対して7月以降に開始し，本年度中にデータ入力および分析を行う予定である。 2023年度は，シミュレーション教材の開発およびその評価を予定している。
Causes of Carryover	COVID-19感染拡大により実態調査およびその分析が遅れており，インタビュー調査やデータ起こし等の謝金，学会発表の旅費等の使用がなかったこと，そのデータを保管するためのキャビネット等も未購入のため次年度使用額が生じた。 2022年度にはこの費用を用いて，インタビュー調査およびデータ分析，学会発表を予定している。