2021 Fiscal Year Research-status Report
介護人材確保に向けた新たな試み― 多職種連携による 介護ロボットの効果的な活用ー
Project/Area Number |
21K02003
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Research Institution | Japan College of Social Work |
Principal Investigator |
壬生 尚美 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (40312186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 千佐子 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (00310227)
永嶋 昌樹 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 准教授 (80439009)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 介護ロボット / 介護老人福祉施設 / 郵送調査 / 訪問調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
介護を担う職員の人材不足が深刻化しており,AIや情報処理技術の発達を活用した介護実践の効率性が求められている.介護現場への介護ロボットの利用実態は,20%程度であ.そこで,本研究課題は,介護度が重度化する介護老人福祉施設において,介護ロボットの利用にあたり,郵送調査並びに訪問調査を実施し,導入条件及びその問題点の構造を明らかにすることにある.また,多職種連携による利用者及びサービス提供者双方のニーズに沿った介護ロボットの効果的な導入のため,具体的な方策,発想・工夫を探り,各専門職の専門性を生かした魅力ある導入・システム化への課題を明確にすることである. 2021年度は、全国介護老人福祉施設に郵送調査を実施する予定であったが,これまで実施した東京都内の介護老人福祉施設における介護ロボット導入の実態や訪問介護事業所の利用者における介護ロボット利用状況の調査結果の報告・まとめを行った.成果報告は以下の通りである. 第59回日本社会事業大学社会福祉学研究大会(2021.6.27)では,「介護老人福祉施設や在宅における介護ロボットの利用状況とマッスルスーツの有効性」を報告した(壬生,森,永嶋,鶴岡,竹内).第63回日本老年社会科学会(2021.6.12~27)では,「在宅における介護ロボット導入の現状と課題~訪問介護事業所への郵送調査から~」を報告した(壬生,森,永嶋,鶴岡,竹内)。第21回人間福祉学会(2021.11.27)では,「介護老人福祉施設と訪問介護事業所の介護ロボット活用に関する意向」について報告した(壬生,森,永嶋,鶴岡,竹内).叉,日本老年科学学会誌に「介護老人福祉施設における介護ロボット導入の現状と課題―郵送調査並びに訪問調査から‐」(壬生,森,永嶋,鶴岡,竹内)を投稿し、掲載予定である(第44巻1号,2022年4月刊行予定).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度に全国の老人福祉施設宛に郵送調査を実施する予定であったが,コロナウイルス感染症の拡大により,その準備に時間がかかってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に全国介護老人福祉施設に郵送調査を実施し,介護ロボット利用状況と課題を明らかにする予定である。 介重度化が叫ばれる介護老人福祉施設において,介護ロボットの活用の実態や専門職の意識を明らかにすることにある.具体的には,①管理職,各専門職員の考え方の違いなどから,介護ロボットの普及状況に違いがみられるのではないか.②介護ロボット導入体制と実際の活用状況との関連性より,差異がみられるのではないか等を分析する.また,介護ロボット導入にあたって,具体的な方策,発想・工夫を探り,今後の介護ロボット導入・システム化への課題を明確にする. 研究方法は,介護サービス公開システム(https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/)から,介護事業所「介護老人福祉施設」を検索したところ,サイト登録数は8,189施設であった[2021年10月26日現在].その1割の施設を抽出し.835施設に無記名自記入式郵送調査を実施する予定である.調査対象は,①施設長(1名),②介護支援専門員(1名),③看護職主任(1名),④機能訓練指導員(1名),⑤介護職員(5名)は,統括介護職員,養成校卒業生とそれ以外,新人と中堅である. 調査内容は,①施設の基本情報及び,②介護ロボットの使用状況,③介護ロボット使用に関する意識等である。 本調査結果は,介護福祉学をはじめ介護福祉教育等に関する学会で発表する予定である.
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Causes of Carryover |
全国介護老人福祉施設に郵送調査をする予定が,実施できなかったため.
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