2023 Fiscal Year Annual Research Report
介護人材確保に向けた新たな試み― 多職種連携による 介護ロボットの効果的な活用ー
Project/Area Number |
21K02003
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Research Institution | Japan College of Social Work |
Principal Investigator |
壬生 尚美 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (40312186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 千佐子 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (00310227)
永嶋 昌樹 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 准教授 (80439009)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 介護ロボット / 介護老人福祉施設 / 多職種連携 / 見守ロボット / 情報不足 / 使いやすさ |
Outline of Annual Research Achievements |
介護老人福祉施設における介護ロボットの使用状況と施設長及び専門職員の使用に関する意識を明らかにするために郵送調査とインタビュー調査を行った。 郵送調査では、47 都道府県の 8,234 施設の介護老人福祉施設の 1 割程度を無作為抽出し(2021年 10 月現在)、835 施設の施設長をはじめ介護職員、その他の専門職(看護職、機能訓練指導員、介護支援専門員)を対象とし、それぞれの立場から介護ロボット導入に関する意識調査を行った。 その結果、施設長宛調査は、133 施設(回収率 15.9%)、介護職員宛では 487 名、その他の専門職宛では 307 名から回答が得られた。施設長宛調査からは、介護ロボットの導入経験は 54.1%であり、最も使用しているロボットは「見守りロボット」であり、「移乗介助ロボット」の順となっていた。職員の負担軽減や業務負担の軽減を図る目的で使用しており、既存の福祉用具導入と同じ体制で対応している施設は、「機能訓練指導員がメーカーとの打ち合わせを行い、試験期間を設けている」「介護スタッフが中心になり評価をして、多職種で意見交換を行っている」「介護・看護・管理栄養士・理学療法士との合同会議を定期的に実施している」等の体制づくりをしていた。 介護職員宛調査では、回答者 487 名のうち介護ロボットの使用経験のある者は 165 名(33.9%)であり、自由記述から介護ロボットの「情報不足」「知識がない」などの意見が挙がっていた。介護職員以外の専門職宛調査では、有効回答数291名のうち介護ロボットの導入経験がある人は106名(36.4%)、使用時に手間や時間がかかる割に、効果を実感できていない意見が多くみられた。 またインタビュー調査からは、ITコーディネーターとして技術系職員を採用しており、データの標準化や開発機器各メーカーの連動を課題として挙げていた。
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Research Products
(5 results)