2023 Fiscal Year Annual Research Report
医療と看護と介護の連携に活かされるホームヘルパーの観察項目の研究
Project/Area Number |
21K02011
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Research Institution | Aino University |
Principal Investigator |
和田 惠美子 藍野大学, 医療保健学部, 准教授 (60585446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐浦 隆一 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (10252769)
結城 康博 淑徳大学, 総合福祉学部, 教授 (10458622)
藤原 奈佳子 人間環境大学, 看護学部, 教授 (30178032)
三島 瑞穂 宇部フロンティア大学, 看護学部, 准教授 (60613099)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 多職種連携 / ホームヘルパー / 観察項目 / 生活援助 / 身体介護 / 訪問看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
関西値域のサービス担当責任者、介護支援専門員、訪問看護師、栄養士、歯科医師、歯科衛生士、薬剤師と9名で、自らの先行研究で抽出した観察項目の改善に向けての検討を2回行い、関東地方で積極的にヘルパー事業所の改善に取り組んでいる2事業所にリモートを通じて、観察項目についての意見を求めて、観察項目シートの作成に取り組んだ(2021年)。 ヘルパー事業所のヘルパーやサービス担当責任者(以下サ責)に使用していただく観察項目シートは、厚生労働省の老計10号の訪問介護員の援助項目に基づき(生活援助3項目、身体援助13項目に医療的ケアを追記)17項目とし冊子を作成した。パイロット研究の期間中(3か月間)研究対象施設の壁に提示いただく観察項目のポスターは、観察項目毎に観察が必要な理由や予測されるリスクと異常時の連携先を記載した。研究対象施設の訪問介護事業所(17施設)に研究の承諾が得られた(2022年)。 介護事業所10施設に3か月間パイロット研究を実施し、ヘルパーとサ責50人の質問紙調査結果から、観察項目の効果(家族の生活状況、療養者の身体や心、身の回りの変化、自らの介護への振り返りや優先順位、観察ポイントへの意識)は、「よく当てはまる22%」「やや当てはまる53%」であった。さらに、自由記載結果より「色々な角度から利用者が理解できた」「利用者の体、心の変化に気づきやすくなった」「異常に気づくためによかった」と、観察項目シートの教育効果が立証された。改善点は「異状なしのチェックボックス欄があっても良い」「1日1回の記載ではなく、1週間を一目でみられる表なら皆が前々日、前日の様子も見られるので良い」で、負担感は「ケアに時間がかかったときは大変であった」「事業所に保管物が増える」であった。改善点や負担感から今後の観察項目シートへの改良とICT化に向けての示唆が得られた。(2023年)。
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