2023 Fiscal Year Research-status Report
小・中学生の不登校に対する大学生・大学院生によるアウトリーチ・プログラムの開発
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21K02022
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
木村 千里 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (60520765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武用 百子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00290487)
室田 信一 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (00632853)
伊藤 祐子 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (60289973)
園部 真美 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (70347821)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 子育て支援 / 不登校 / 小中学生 / 官学民協働 / 大学生 / アウトリーチ / 家族支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
東京都内Y地区の多職種・多機関による協働的子育て支援(以下、「協働的子育て支援」とする)を受けた経験のある不登校の子どもの母親5名を対象として、不登校となった子どもの養育経験、子どもとの生活経験、支援を受けた経験を中心に半構造化インタビューを実施し内容分析を行った。対象事例の全体像を把握後、母親の養育体験、子どもとの生活、支援を受けた経験に関する認識など意味のある語りをコード化し、サブカテゴリー、カテゴリーを生成した。平均年齢43.8(38-50)歳で平均11.7(4-17)歳の不登校の子どもを含めた平均2.6(1-4)人の子どもを養育する母親の語りから(1)「状況の受容」と「焦らず見守る」という2つのサブカテゴリーからなる【親支援による安定回復】のカテゴリー、(2)「家族関係の整理」と「子どもの成長の認識」という2つのサブカテゴリーからなる【親と子の成長】のカテゴリーが抽出された。学校以外の地域の協働的子育て支援の活用は、家族のストレスの緩和、子どもの心理社会的問題に対する家族の対処行動の向上、母親の視点の肯定的変化をもたらしたことが推察された。 また、特別なニーズを持つ子どもと家族のための地域における協働的子育て支援の要素を確認・再考するため、国際的な先行事例を精査、適格基準を満たした18件の英文論文をレビューし、協働的子育て支援の要素452コードの内容分析から以下の7カテゴリーが特定されたた:「システムの強化と支援者の能力開発」、「分野横断的ロールプレーヤーの確保と権限委譲」、「データに基づく計画から評価までの戦略策定」、「コミュニティの多様な機関とつながるオープンマインド」、「目的共有とコミュニティ全体の動員」、「資金確保と持続可能性」、「政策に対する感受性」。これらの要素を統合した支援モデルを再構築し、コミュニティに適用する可能性について示唆が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究のフィールドにおける協働的子育て支援の実践に新たな発展が見込まれ、サンプリング・デザイン、データ収集機関を再考する必要があること、国際的な先行事例の精査により協働的子育て支援の構成要素を追加し、プログラムに適用する可能性を検討したいと考えているため。また、現地視察の段階で、対象となる人々、統治構造、ボランティアの役割、データ基盤、ボランティアの調整と管理など、具体的な介入要素を理解することに時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度中に自治体・教育センターから 教育センターで開始される登校サポートスタッフによる不登校支援の自治体職員、支援ボランテイアを追加で対象とすることを検討している。支援ボランテイアには大学生が含まれる方向性であるため、民間の支援機関の大学生ボランティアから得る結果とともに統合的に解釈する方向である。
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Causes of Carryover |
2023年度は研究のフィールドにおける協働的子育て支援の実践に新たな発展が見込まれたため、機関との関係性構築に注力しつつ国際的な先行事例の精査により協働的子育て支援の構成要素を検討する文献レビューに焦点を当てたため、研究対象者やゲートキーパーへの謝礼やトランスクリプト作成の謝金、出張に伴う交通費が発生しなかったため。
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