2021 Fiscal Year Research-status Report
スクール(学校)ソーシャルワーク実習・実習指導プログラムの開発
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21K02026
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
奥村 賢一 福岡県立大学, 人間社会学部, 准教授 (90584699)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | スクールソーシャルワーカー / 学校ソーシャルワーク / スクール(学校)ソーシャルワーク教育課程 / スクール(学校)ソーシャルワーク実習 / 実習プログラム / 実習指導プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の研究実績としては、①文献研究、②プロジェクト会議、③インタビュー調査およびアンケート調査の実施に向けた事前準備を行った。 ①では、国内外におけるスクールソーシャルワーカー養成に関連する先行研究の実態把握を目的として、入手可能な論文、専門書、報告書などの渉猟を行った。 ②では、福岡県立大学が行うスクール(学校)ソーシャルワーク実習の実習機関である福岡市教育委員会の協力のもと、実習プログラムの策定に向けた二つのプロジェクト会議を行った。初めに実習指導者経験を有するスクールソーシャルワーカーとの実習連絡協議会を6月に開催した。次に、7月には2021年度の実習指導者を対象とした実習調整会議を開催した。両会議を通して、学校現場で実習を行うには実習指導者であるスクールソーシャルワーカーに一定の負担感があり、それらの改善・解消が継続的な実習受け入れには必要不可欠であることが確認できた。具体的には、①実習指導者間での情報共有や実習内容の標準化、②通常業務への影響を最小限に抑えた指導体制の確立、③学校(教職員)の実習受け入れに対する理解とバックアップ体制、④実習指導者・教育委員会・学校の三者間連携、⑤コロナ禍におけるリスクマネジメントの5点を整理できたことは本会議を実施したことにより得ることができた有意義な成果であった。 ③では、新型コロナウイルスの感染拡大状況を受け、インタビュー調査およびアンケート調査の実施が困難であると判断し、2022年度以降の実施に向けた準備期間とした。具体的には、インタビュー調査についてはオンラインでの実施も選択肢となるよう、通信環境の整備および調査項目・内容等の見直しを行った。アンケート調査については新型コロナウイルスに関連する調査項目の検討・追加を行った。これらの調査については、学内の研究倫理審査委員会への申請書類の作成も同時並行で行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は新型コロナウイルスの感染拡大が続いたことから、それらの予防的観点のよりインタビュー調査を見合わせた。アンケート調査についてもこの影響を免れないと判断して2022年度の実施に変更した。それ以外の文献研究や実習指導者とのプロジェクト会議については予定どおり実施することができた。プロジェクト会議については、2022年度以降も継続して実施していく。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、①全国のスクール(学校)ソーシャルワーク教育課程認定事業を行う養成校を対象としたアンケート調査の実施。②先進的な実習・実習指導実績のある養成校の担当者を対象としたインタビュー調査の実施。③福岡市教育委員会のスクールソーシャルワーカーならびに教育委員会担当者との実習・実習指導プログラム考案に向けたプロジェクト会議を行う。 なお、②と③については、新型コロナウイルスの感染状況も鑑みて、対面での実施が困難な場合はオンラインでの調査及び会議に方法を変更して行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の拡大が続いたため、県外に出向いてのインタビュー調査を実施することができなかった点が次年度使用額が生じた最たる理由である。 2022年度も同様の状況が続く場合は、対面での調査だけではなく、オンラインでのインビュー調査も選択肢として実現に向けて取り組みを行う。
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