2022 Fiscal Year Research-status Report
小児がん患者のレジリエンス獲得のプロセス解明と必要とされる心理社会的支援の構築
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21K02044
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
岩渕 晴子 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60444163)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小児がん / レジリエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
小児がん体験は、子どもにとってその後の人生を左右する重大な出来事である。小児がん治療の最終目標は、病気を治し可能な限り発病前の生活に患児を戻すことだが、医学的に病気が治癒しても社会復帰がスムーズに出来ないケースが散見される。小児がん経験者におけるレジリエンスは、患児自身が病気となった自分自身を受けとめ、闘病体験を自分自身の人生の一部に組み込むプロセスである。このプロセスには、病気に対する正しい知識の習得・周囲との信頼関係の構築が欠かせない。近年、小児がん患児本人への病気の説明と同意・納得(インフォームド・アセント、以降IA)を行うことの重要性が世界的に認識されている。十分なIAは患児のレジリエンス獲得の原点であるが、日本においてはIA実施が十分とは言えない。本研究では、多種職で構成される医療サポートチームのもと小学生以上にIAを行い、小児がん患者におけるレジリエンス獲得の構造を解明し、本当に必要な心理社会的支援とは何かを明らかにすることである。 令和4年度の研究目標は、前年度の対面調査結果からレジリエンスに関連するキーワードを抽出し、KJ法を用いてカテゴリーに分類を行なった上で、小学生以上の新入院患者を対象に医療サポートチームが介入する予定であった。しかし、COVID-19の流行により、令和3年度の対面調査が遅れており、現在進行形で症例数を増やしている。データが集まり次第、新規入院患者を対象にサポート介入を行なっていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
該当患者が他県に在住している大学生以上の者が多く、またCOVID-19の流行による行動制限のため、令和3年度の活動が遅れている。しかし、少しずつ症例数は増えてきている。また、令和4年度は新規入院患者を対象に医療サポートチームが介入する予定であったが、研究代表者が客員研究員となったことで、活動可能な時間が限られていることが遅れていることの最大の要因である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度の活動を継続しつつ、令和4年度以降の課題も行なっていきたいが、客員研究員という立場では実臨床に関わることが制限されるため、方向性を変える必要があるかも知れない。
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Causes of Carryover |
担当者の雇用がなかなか決まらず、予定していた人件費が使用されなかった。しかし、次年度はめどが立ったため、公認心理師の雇用に使用する予定である。
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