2021 Fiscal Year Research-status Report
てんかん患者の就労支援―ICTを用いた遠隔リハビリと合理的配慮のシステムの構築
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21K02052
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
廣實 真弓 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 教授 (90609645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒岩 眞吾 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (20333510)
逸見 功 日本赤十字看護大学, 看護学部, 名誉教授・非常勤講師 (50173563)
安 啓一 筑波技術大学, 産業技術学部, 講師 (70407352)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | てんかん患者 / 就労支援 / 談話の聴覚理解 / 業務内容の伝達 / 朝礼 / 語連想課題 / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
てんかん患者は記憶障害などの高次脳機能障害やそれに併発する認知コミュ二ケーション障害(CCD)を呈し職場では仕事の指示を正確に理解できないなどの問題を抱えることがある。効果的な就労支援は患者への機能訓練と合理的配慮を提案し環境調整することが重要である。2021年度は職場での朝礼を正確に聞いて理解するための訓練課題を作成した。この訓練課題は「朝礼複合」(長さ350-360モーラ、従属節含む)、「朝礼複雑」(長さ175-160モーラ、従属節含む)、「朝礼簡単」(長さ175-160モーラ、従属節含まない)の合計60問である。また、説明文を聞いて理解するための訓練課題を作成した。この訓練課題は「説明文複雑」(長さ175-160モーラ、従属節含む)、「説明文簡単」(長さ175-160モーラ、従属節含まない)の合計40問である。上記の訓練課題はすべてアナウンサーによりスタジオ録音され、再現性のある課題となっており今後様々な対象に実施し検討を加えることが可能になった。 2021年度は、録音前の本課題を患者に口頭で読み上げ実施し、どのような効果が見られるのか検討し、その結果について第54回日本てんかん学会(2021年)、第48回日本コミュニケーション障害学会で発表予定(2022年5月)である。職場での業務内容の正確な理解にはメモを取ることが重要である。しかし患者の中には、自分が正確に理解できていないことや、メモを取ることの有効性に気付いていない患者がいる。この訓練課題は就労中で記憶障害のあるてんかん患者に対して有効なだけでなく、右半球損傷患者に対しても有効であることが示された。 職場での業務内容の正確なやり取りには、患者が言いたいことを正確に表現する能力も求められる。そこで発話の表出に効果が見られた自験例に用いた語連想課題をICTを活用し自主トレとして実施するための研究を黒岩らが開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
談話の聴覚理解を改善するための訓練課題の作成、録音作業が終了した。この課題の効果についての予備研究を開始し、効果が期待できることが示されたため、さらに症例数を増やす予定である。 語連想課題については、上記の研究活動に対するエフォートが大きく、進捗状況としては、やや研究が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
談話の聴覚理解の効果については、てんかん患者だけでなく、他の疾患により談話の聴覚理解の問題を呈している患者に対しても検討を始める予定である。右半球損傷患者、失語症のない左半球損傷患者、頭部外傷患者、などを予定している。 語連想課題については、健常群のデータから、検査語を選定する作業を2022年度に実施する予定である。検査語の選定が終了したところで、文レベルの表出および語連想に問題があるてんかん患者群に訓練を施行する予定とする。
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Causes of Carryover |
訓練課題の録音費用2回のうちの2回目の支払い時期が2022年度になったこと、および課題の作成に時間を要し、それを用いた研究データの収集が開始できなかったため、この助成金使用額は次年度使用となった。
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Research Products
(4 results)