2021 Fiscal Year Research-status Report
Research on human resource development of regional elderly leaders through the experience of talking about memories
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21K02057
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
来島 修志 日本福祉大学, 健康科学部, 助教 (10582249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 萌 岩手県立大学, 社会福祉学部, 講師 (50767960)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 人材育成 / 認知症予防 / 地域高齢リーダー / 共生 / 回想法 / ホームページ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,地域高齢リーダーの回想法実践を通して体験される「思い出を語り合う」ことが,「共生」の意識や態度,実践の継続にどのような影響を与えるのかについて明らかにすることである. 2021年度は,名古屋市認知症予防リーダーの人材育成事業において回想法を取り入れたオンライン研修プログラムを計3回,計画した.しかし新型コロナウイルス感染拡大によるまん延防止等重点措置により,3回目は途中で中止となり,受講生を対象とした事前事後のアンケート調査結果の分析は完遂できなかった.また,2016~2020年度受講の1~15期の認知症予防リーダーに対するフォーカスグループインタビューも,会場となる名古屋市福祉会館が閉鎖となる期間が続き,実施できなかった. なお,認知症予防リーダー同士及び各区の情報交換を行うためのホームページの開設・管理を支援する計画は,予定通り実施し,公開準備が整った.このホームページは,①認知症予防リーダーの回想法の活動を広く市民に周知し活動への理解とともに活動への参加を促すこと,②リーダーの回想法の活動の様子や課題に関する情報を区を超えて共有すること,③全区のリーダーの回想法の活動を集約し活動の実態や課題を分析しリーダーへの支援や今後の研修計画に活かすこと,④リーダーの回想法の活動の実態とリーダー個々の声を情報収集しながら研究を進めリーダーの活動の継続に活かすことの4つを目的として,名古屋市名古屋市全16区の福祉会館の賛同と協力を得てワーキンググループを立ち上げ開設準備を進めた.2021年12月23日~2022年3月3日の期間で計5回,8つの福祉会館の計13名のリーダーの方々と5つの福祉会館の職員・館長によるワーキンググループ会議を開催し,ホームページの構成と内容について検討を重ね,全福祉会館に掲載記事の募集を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
名古屋市認知症予防リーダー同士及び各区の情報交換を行うためのホームページの開設・管理を支援する計画を実施した.このホームページは,①認知症予防リーダーの回想法の活動を広く市民に周知し活動への理解とともに活動への参加を促すこと,②リーダーの回想法の活動の様子や課題に関する情報を区を超えて共有すること,③全区のリーダーの回想法の活動を集約し活動の実態や課題を分析しリーダーへの支援や今後の研修計画に活かすこと,④リーダーの回想法の活動の実態とリーダー個々の声を情報収集しながら研究を進めリーダーの活動の継続に活かすことの4つを目的として,名古屋市名古屋市全16区の福祉会館の賛同と協力を得て開設準備を進めた.2021年12月23日~2022年3月3日の期間で計5回,8つの福祉会館の計13名のリーダーの方々と5つの福祉会館の職員・館長によるワーキンググループ会議を開催し,ホームページの構成と内容について検討を重ね,全福祉会館に掲載記事の募集を行った.その結果,特に「16区福祉会館・回想法活動」の情報が充実し,今後の活動予定も掲載されていく予定である.また「リーダー交流ページ」はリーダーが自由に投稿できる掲示板機能を果たし,リーダーの問題意識や活動への思いを把握することが今後可能になるものと期待される. なお,新型コロナウイルス感染拡大によるまん延防止等重点措置により,名古屋市認知症予防リーダーの人材育成事業において回想法を取り入れたオンライン研修プログラの3回目が途中で中止となり,受講生を対象とした事前事後のアンケート調査結果の分析は完遂できなかった.また,2016~2020年度受講の1~15期の認知症予防リーダーに対するフォーカスグループインタビューに関しても,会場を予定した名古屋市福祉会館が緊急事態宣言と,まん延防止等重点措置が発令されている期間は完全閉鎖となり,実施できなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は,まず名古屋市認知症予防リーダー回想法ホームページを公開し,その掲載記事投稿の傾向より認知症予防リーダーによる地域実践に関する動向を把握し,個々のリーダーによる情報交換の書き込み記事よりリーダーの問題意識を把握し,また名古屋市認知症予防リーダーの人材育成事業担当者より活動件数の詳細を情報収集し,その実態を把握する. その上で,名古屋市認知症予防リーダーの人材育成事業における2016~2021年度回想法研修受講の1~18期の認知症予防リーダー(想定1000名)に対する全数質問紙調査と,認知症予防リーダー(16区,各区10名程度)に対するフォーカスグループインタビュー調査を各福祉会館にて実施する. なお,昨年度実施困難であったフォーカスグループインタビュー調査は,オンラインにて実施できるよう対象リーダーの人選と,福祉会館の協力を呼びかけることとする.
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Causes of Carryover |
2021年度に予定していた①2016~2020年度受講のリーダーに対するフォーカスグループインタビューの実施ができなかったため,次年度実施に向けICレコーダー,USBメモリー,それらデータ媒体や調査用紙等を保存するための鍵付き保管庫の購入に使用する. また,②リーダーの地域実践に関する情報交換と情報収集を行うためのホームページ開設と管理の業務委託費を次年度に使用する. なお,2022年度当初の予定として,③2016~2021年度受講のリーダー(想定1000名)に対する全数質問紙調査,④2016~2021年度受講のリーダー(16区,各区10名程度)に対するフォーカスグループインタビューに係る費用に加え,参考図書の追加購入,Zoomプロ年間ライセンス契約に向けた使用を計画している.
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