2022 Fiscal Year Research-status Report
社会的機能尺度を用いた地域におけるひきこもり等困難者発見プロトコールの標準化
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21K02064
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
山田 恒 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (20464646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
目良 宣子 山陽学園大学, 看護学部, 教授 (20511596)
本山 美久仁 兵庫医科大学, 医学部, 博士研究員 (20873615)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ひきこもり / 社会機能尺度 / SOFAS / 社会的職業的機能低下者 / 疫学調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究は、地域に潜在するひきこもりや未治療の精神障害を抱える人々を発見し、支援するプロトコールを確立することを目的としている。社会的機能尺度(SOFAS)を使用して、地域住民の社会的機能を計測し、困難層を発見することが重要である。本研究は、兵庫県宍粟市をフィールドにしてSOFASを用いた調査を行い、発見した困難層の原因を把握し自治体と共同で支援計画を立て、関係機関を交えた支援ネットワークの構築を行うものである。本研究では、宍粟市の中学校卒業から60歳までの全住民に健康調査を実施して社会的機能を評価し、社会機能が低い可能性のある住民を抽出し、その原因を特定して介入や支援に結びつけた。2022年度には調査結果を解析を行った。また、将来的に発見から支援までのプロトコールをまとめたガイドラインを作成する予定である。この研究の新規性は、SOFASを用いて横断的アプローチで困難層を発見し、プロトコールを標準化することにある。これにより各地域でのひきこもりや困難者の発見を一定の手段で容易に行えることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は予定どおり解析を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、調査結果の論文化をすすめるとともに、調査方法の問題点とその修正法を明らかにし、調査手法を効率化、洗練化させる。また、結果については他地域と比較検討することで、地域特性による問題か、一般的な問題かを明らかにして、その地域での対応を検討する。支援ネットワーク会議やケース会議を実施し、保健師を含めた必要な各部署を集め、支援ネットワークを形成していく。調査、原因の判別、支援、支援ネットワークの構築の方法をまとめたガイドラインの作成を最終目標としている。ガイドラインは自治体の既存の部署で実施可能な形で標準化する。
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Causes of Carryover |
2022年度はCOVID-19感染拡大により、調査報告を行う学会がオンラインなどになったため、旅費としての使用が当初の予定よりも少なくなった。2023年度は調査方法や結果について論文化を実施するとともに、調査から支援ネットワークの構築方法を確立させるために使用する。
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Research Products
(1 results)