2021 Fiscal Year Research-status Report
Planning to develop clothing life education skills utilizing the development of skill education teaching materials for vocational trainees in Sierra Leone
Project/Area Number |
21K02074
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
村上 かおり 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (80229955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 智恵 椙山女学園大学, 生活科学部, 教授 (60132437)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | シエラレオネ / 縫製技能 / 家庭科教員養成課程 / 教科書 / 教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
家庭科教員養成課程において生活の質の向上に貢献できる教員をめざしている学生たちにとって,世界の教育状況を知り多様な教育観について理解することは重要である。本研究では西アフリカのシエラレオネの職業訓練校で,布を用いた製品を製作している青少年たちの技能向上のための教材開発をすることを通じて,家庭科教員としての教材研究力と,衣生活教育の実践力を習得することを構想している。そのためにまず,家庭科教員養成課程に所属している学生がシエラレオネという国をどの程度理解しているのか,世界情勢に対する認識と理解の現状を捉えた。調査後にシエラレオネで縫製技能を学んでいる職業訓練校の生徒たちの現状を説明し,家庭科教員養成課程で学ぶ内容を,教育学部学生としてどのように活用すればいいか考えさせる機会を設け,教材構成力の資質向上に向けた取り組みをした。 またシエラレオネの職業訓練校の教師に,教材に関する要望を聞いたところ,生徒たちが使用できるテキストを希望した。研究準備段階において,研究代表者は現地では授業に必要なテキスト,教材に相当するモノは全く無いことはわかっていたこと,また生徒たちの縫製技能レベルをある程度把握していたため,市販の縫製技能に関する英語の教科書を入手しながら,学習レベル,内容から適切なテキストを選定することにした。選定の段階で数種のテキストを現地に送付し,それぞれが現物のテキストを見ながら最終選定をする予定であった。しかしシエラレオネへの国際郵便がコロナ禍のため再開されず,輸送することができなかったため,メールで現地の状況を把握しながら,日本の家庭科で扱う題材を参考に,初歩的な縫製技能を活用した作品製作に関する教材開発を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
シエラレオネという国の理解がどの程度あるのか,家庭科教員養成課程に所属している学生の世界情勢に対する認識と理解の現状を捉えた。その結果,ほとんどの学生がシエラレオネという国について知らないことが明らかとなった。そのため縫製技能を学んでいる職業訓練校の生徒たちの現状を説明し,家庭科教員養成課程で学ぶ内容をどのように活用すればいいか考えさせる機会を設けた。またシエラレオネの職業訓練校の教師に,教材に関する要望を聞き,市販の縫製技能に関する英語の教科書を入手しながら,学習レベル,内容から適切なテキストを選定することにした。選定の段階で数種のテキストを現地に送付し,それぞれが現物のテキストを見ながら最終選定をする予定であった。しかしシエラレオネへの国際郵便がコロナ禍のため再開されず,輸送することができなかった。テキストが確定した後,それらに掲載された課題作品の縫製教材を試作し,令和4年度にはシエラレオネで実際にその教材を用いて教育活動をする予定であったが,現在のコロナ禍の状況では渡航計画を立てることが難しいと考えており,計画変更の必要性があると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定では令和4年度中にシエラレオネに渡航し,それまでに開発した教材を現地で実践する予定であった。しかし現在のコロナ禍の状況ではまだ現地で実践するための渡航計画を立てることが難しいと考えており,計画変更の必要性があると考えている。そのため渡航できるようになってから,教材を用いた授業を実践したいと考えている。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で教科書や裁縫道具など教材資料の輸送ができなかった。そのため,シエラレオネの教員に教材の検討をしてもらうことができなかったことから,教材製作が滞った。今年度はコロナ禍の改善状況に応じ,教材検証のための輸送費と教材製作を進めるため,輸送費ならびに謝金の支出を考えている。
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