2022 Fiscal Year Research-status Report
ファインバブル水を用いた布の洗浄現象の解析および最適利用法の提案
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21K02084
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
田川 由美子 大阪産業大学, 経営学部, 教授 (40207808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 景子 奈良工業高等専門学校, 校長, 校長 (30243356)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ファインバブル / マイクロバブル / 加圧式発生装置 / せん断式発生装置 / 洗浄性 |
Outline of Annual Research Achievements |
①気泡径がマイクロサイズのファインバブル(MB)水をすすぎ水に用いた洗浄実験を行った。MB発生装置の選定にあたり、鹿児島高専の氷室昭三先生に研究指導をいただき、加圧式発生装置(既存)とは異なるせん断式MB発生装置(ノズル)を選定した。 ②ISO標準洗浄試験機に、FB水あるいは気泡を含まない水を適時に注入できる実用系洗浄システムを構築し、洗浄試験機への各種水の導入管途中にMB発生装置(ノズル)を設置した。 ③汚れモデルとしてカーボンブラック(CB)および赤土(RC)を付着させた試作ポリエステル人工汚染布用いて、ビーカーレベルおよび実用系レベルでの洗浄性を調べた。その結果、MB水をすすぎ水に用いても、両レベルでの汚染布の洗浄性に有意な差異は認められなかった。 ④せん断式発生装置で生成したMB水の表面張力とPETフィルム上の接触角について調べたところ、いずれの値も純水よりわずかに小さい程度であった。加圧式発生装置により生成したMBとの違いについて調べたところ、気泡径は同程度であったが、せん断式発生装置により生成したMBは数密度は小さく、時間経過とともに収縮して水中で消滅した。これらの結果から、MB水中の気泡数密度および気泡挙動が、洗浄性に影響することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
想定外の実験結果や、装置の不調などがあったため。
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Strategy for Future Research Activity |
①ISO標準洗浄試験機を組み込んだ実用系洗浄システムを用いて、加圧式発生装置により発生させたマイクロバブル水を導入して洗浄実験を行う。 ②異なる界面活性剤(アニオン、カチオン、ノニオン)をもちいて洗浄性へのすすぎ水の影響を調べ、ファインバブル水を用いた洗浄法の提案を行う。 ③ファインバブル内に香り成分を封入したすすぎ水を用いて、仕上がりの官能実験を行う。
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Causes of Carryover |
実験補助の雇用が順調でなかったため。また、装置改良のための部品の購入費用として使用する。
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