2021 Fiscal Year Research-status Report
A Randomized Controlled Trial of the Effectiveness of Oral Immunotherapy for Egg Allergy Combined with Sublingual Immunotherapy
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21K02097
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
今井 孝成 昭和大学, 医学部, 教授 (60365731)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 食物アレルギー / 経口免疫療法 / 牛乳アレルギー / 舌下免疫療法 / 無作為ランダム化比較試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
自然耐性獲得が困難と考えられる牛乳アレルギー児を対象とした経口免疫療法は、患者を耐性獲得に導く唯一の取り組みとなっている。しかし、その実施には困難を伴い、また最終的に安定して牛乳を摂取できるようになる割合は決して高いわけではない。目下の経口免疫療法の課題は、以下に安定して摂取できる状況(Sustained Unresponsiveness:持続的無反応(SU))を獲得させる効率的な手法の確立である。 そこで本研究では、牛乳経口免疫療法の患者を対象に無作為ランダム化の上で介入(牛乳舌下投与併用の有無)試験を3年計画で実施する。経口免疫療法は、3つのSTAGE(増量期、維持期(25mL、100mL)、最大5回の食物経口負荷試験)で構成されている。舌下免疫療法併用群は、舌下投与に脱脂粉乳を用いる。方法は、脱脂粉乳を舌下に1分静置後吐出し、5分は含嗽を禁止とする。舌下投与量は0.03gから開始し0.5gまで増量、以下研究終了まで0.5g舌下投与を毎日実施する。主要評価は100mLのSUの獲得率とした。なおSU確認は、preの100mL負荷試験陰性後、4週間の完全除去を条件として実施する。 初年度の今年は本学倫理委員会の承認を得て、2021年12月から患者のEntryが開始となった。2022年3月時点で、6名がEntryされている。同時点では、Drop Outや研究実施に影響を与えるレベルの有害事象は発生していない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
倫理委員会の申請受理におもったより時間がかかり、研究開始が2012年12月となり想定より遅れた。また開始4ヶ月でEntry数が6名は想定よりもやや少なめである。ただし新型コロナウイルスの第6波の影響も考えられ、今後感染の収束があれば状況の改善が期待できると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス流行状況によっては、患者の受診控えや外来診療の縮小などがリスク因子となる。しかしこれは不可抗力であり、対処の方法はないものと考えている。それ以外に、推進の障害となる課題は見当たらない。
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Causes of Carryover |
2021年度の計画では、年度中盤には研究実施予定であったが、倫理委員会の申請受理が遅れたため、12月開始となった関係で、予算使用機会がなかった。またコロナウイルス感染症の影響で、学会参加等も中止となった。 2022年度の予算執行は当初の予定通り、研究対象者のEntryおよび患者管理に人件費を擁し、および研究遂行のための事務用品、また国内学会を中心とした参加非および旅費等に使用する予定である。
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