2023 Fiscal Year Research-status Report
布品質特性から誘発される手指動き特徴量の抽出と高精度仮想立体裁断システムへの応用
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21K02104
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Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
召田 優子 長野工業高等専門学校, 機械ロボティクス系, 准教授 (20757893)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 仮想立体裁断 / 立体裁断 / 手指動作 / 動作解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本仮想立体裁断では,より自然な流れで布モデル操作を行うために実際の手指動作から目的の操作を識別する人工知能を用いているが,誤認識が多かった.そこで本研究では,識別精度を上げるため,実際に布を扱う際の手指動作のうち「つまむ」と「放す」の動作を解析し,新たな特徴量の抽出を試みた.データグローブ(Prime Xsens)を用いて各指の第二関節と第三関節の曲げ率を取得した.曲げ率が大きいほどその関節が曲がっていることを示す.グローブを装着した被験者に人台に固定された布に対して指定した動作を行ってもらうと同時に,その様子を撮影した.指定動作は,手を開いた状態から親指と人差し指でつまむ動作,人差し指,中指,親指で布をつまんでから布を放し完全に手を開ききる動作(動作①)と,つまんでから軽く手を開き布を放す動作(動作②))である. つまむ動作の結果,人差し指においてつまむ瞬間に一時的に曲げ率が上昇する挙動を確認した.動画から該当時間に指がこすれている様子が確認されたため,追加実験として故意に指をずらす動きを取得し解析した.結果,指をずらした際に同様の挙動を確認することができた.また,布を用いた場合と用いない場合とで動作を行ったところ,布がある場合に同様の挙動が確認できた. 放す動作の結果,第三関節において放す動作の直後に曲げ率が一時的に上昇する挙動を確認した.これは,動作①の動作が速い場合によく見られた.動作②では第三関節よりも第二関節の方が変化が大きい結果となった.以上のことから,放した直後に急上昇する現象は動作の速さが影響しており,細かな微調整は第三関節よりも第二関節で行っている可能性が示唆された. それぞれの動作において特徴的な傾向を確認することができた.今後は,他の動作や一連の流れで布を扱う際の動作の解析をするとともに,異なる物性の布においての手指動作の特徴抽出を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
基本的な布を扱う際の動作解析を進めたところ各動作の特徴が見えてきたが,予想よりも取得したデータの解析や検証実験に時間がかかってしまった.特に解析に用いる動作の選別や解析方法などについての試行錯誤や予備実験に時間がかかってしまった.さらに,個人差が大きいデータもあり傾向を抽出するのにも時間がかかってしまったため,予定よりも遅い進捗となった.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,去年度の実験からある程度取得する動作を絞ることができ,また実験方法や解析方法もより効率よく行うことができるため,去年度よりもよりスムーズに研究を進めることができると考えている.今年度は新しいグローブを用いて実験をしてく予定であるが,取得できるデータの種類が多いため,去年の経験から目星をつけて優先順位をつけ解析をしていく.また,異なる物性の布において動作解析をしていく予定であるが,去年度に基本的動作において特徴を抽出できたため,その点にも注目しながら解析を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
去年度は新しくグローブを購入予定しており,候補をCOBRA GLOVES片手(16センサ・ワイヤレス,おおよそ2253000円)とManus Quantum Mocap Metagloves(1573000円)の2つまで絞った.当初をCOBRA GLOVES片手を購入しようと動いていたが,海外からの取り寄せであることと高価であったため,2023年度では購入できないことになり,COBRA GLOVESを諦めた.その代わりに候補にあったよりも安価で2023年度中に納品可能なManusのグローブを購入することとなった.そのため,次年度に少し予算を残すこととなった.
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