2021 Fiscal Year Research-status Report
食事性Na/K比と尿中Na/K比を指標とした世代別栄養・保健指導法の開発
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21K02155
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
福村 智恵 (荻布智恵) 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 准教授 (80336792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
由田 克士 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (60299245)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ナトリウム/カリウム比 / 高血圧予防 / 減塩 / カリウム摂取 |
Outline of Annual Research Achievements |
循環器疾患予防のためには、その基礎疾患である本態性高血圧発症を抑制する必要がある。しかし、本態性高血圧有病者数は増大の一途をたどり、中高年以降の勤労世代において上昇している。有効な高血圧予防対策を実施するためには、産業保健の場において、中高年代に入る以前の若い世代も含めた適切な栄養・保健指導を行うことが必須である。高血圧予防対策における減塩及び、野菜や果物を中心とした積極的なカリウム摂取の有用性は多くの研究で示されているが、高血圧予防対策における適正な食事性ナトリウム/カリウム(Na/K)摂取比率は明確ではない状況にある。本研究は食事性Na/K比と尿中Na/K比を指標とした適切な栄養・保健指導法を開発することを目的とする。 2021年度においては、既存の食事調査記録結果と尿中ナトリウム・カリウム濃度、Na/K比データを解析し、既報の疫学データと比較し、世代別の検討を実施した。我々のこれまでの研究において、中規模職域における健康診断結果を含めた5年程度の中期的なデータ蓄積があるため、これらを活用した高血圧予防のための適切な食事性Na/K比と尿中Na/K比カットオフ値の検討を行った。 また、実際にいくつかの調査フィールドにおいて、食事調査、あるいはナトリウム及びカリウム摂取量の評価シートを用いて調査を実施し、同時に、尿中Na/K比の測定を行った。現在、両者を合わせた解析を実施中である。2021年度の調査では予定よりも対象者数が少なめであったことと、世代間の差異があったため、今後はその点の改善に向けて努める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度に予定していた調査フィールドにおいて調査を実施できたこともあり、順調に進展している状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度の調査は予定通り実施できたが、想定より調査実施対象者数が少なめであった点と、世代間で比較した場合に対象者数に差が生じてしまった点が課題としてあげられる。今後は少なかった世代のデータ収集に努めたいと考える。また、複数の食事調査間で得られた結果と合わせて検証する予定である。
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Causes of Carryover |
予定していた調査人数より調査への参加者の人数が少なかったため、次年度使用額が生じた。次年度以降も調査を実施するため、その際に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)