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2022 Fiscal Year Research-status Report

インクルーシブな社会を実現する「社会に開かれた教育課程」の編成原理に関する研究

Research Project

Project/Area Number 21K02197
Research InstitutionOsaka Kyoiku University

Principal Investigator

福田 敦志  大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (10325136)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsインクルージョン / ドイツ・ブレーメン州 / カリキュラム / 社会に開かれた教育課程 / ICT / 学校と福祉
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、インクルーシブな社会を実現する「社会に開かれた教育課程」の編成原理とその実践構想を明らかにすることを目的とするものである。とりわけ、①インクルーシブを鍵概念とした先駆的な実践を展開しているドイツ・ブレーメン州における学校改革と教育計画(Bildungsplan) の変遷の意味と意義、②ブレーメン州のインクルーシブ教育を理論的かつ実践的に主導している Roland zu Bremen Oberschule(以下、RzBOと略す)の教育課程の全体構造、③RzBO実践の中心をなす「『ともに生きる』ことを学ぶ」(Gemeinsam Leben Lernen)実践の内容と方法、を明らかにすることを主たる目的とする。
2022年度においては、昨年度に明らかにした、ドイツ・ブレーメン州におけるZuPとReBUZと呼ばれるインクルーシブ教育を推進するための組織を中心とした支援システムの充実化の内実と、子どもの育ち及び子どもの権利行使への応答責任を軸とする多職種協働がICTをひとつの視点として制度的かつ実践的に保障されようとしていることに関わって、その独自性を明確にすべく、「令和の日本型学校教育」構想や「Society 5.0の実現に向けた教育・人材育成に関する政策パッケージ」の分析を中心に行った。このことを通して、ドイツ・ブレーメン州においては、市場化の方向とは異なる学校と福祉との関係の在り様を模索しようとしていることが明らかとなりつつある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

予定していたドイツ・ブレーメン州における調査を、昨年度に引き続きコロナ禍の情勢に鑑み自粛したので、若干の遅れがあると認めざるを得ない。
とはいえ、ドイツ・ブレーメン州における学校改革と教育計画の関係に関わって、ZuPとReBUZと呼ばれるインクルーシブ教育を推進するための組織を中心とした支援システムの充実とICTの積極的な導入との関連を分析するにあたり、学校における福祉の在り様が重要な論点となることを浮かび上がらせることができた。この論点の明確化によって、2023年度に予定しているドイツ・ブレーメン州およびRoland zu Bremen Oberschuleでの実地調査における調査項目をより精緻なものにすることができたと考える。

Strategy for Future Research Activity

2022年度までの研究において明らかにすることができたインクルーシブな社会を実現する「社会に開かれた教育課程」の編成原理とその実践構想に関する研究成果をもとに、Roland zu Bremen Oberschuleでの実地調査を行う。
その際、当該校の実践の中心をなす「『ともに生きる』ことを学ぶ」(Gemeinsam Leben Lernen)実践の内容と方法を明らかにしていく。
これらの研究を通して、最終的なひとつの到達点として、インクルーシブな社会を実現する「社会に開かれた教育課程」の編成原理の明確化とその実践を構想する論点の具体的な提起を行いたい。

Causes of Carryover

コロナ禍による情勢に鑑み、予定していたドイツ・ブレーメン州での実地調査を自粛したため、次年度使用額が生じることとなった。だが、当該感染症が5類に移行された今、ドイツ・ブレーメン州および研究協力校であるRoland zu Bremen Oberschuleでの実地調査を実施する。また、その際には、当該学校の教育課程について、とりわけ「共に生きることを学ぶ」(Gemeinsam Leben Lernen)の位置づけとその内容について、「学校と社会」「学校と福祉」等の観点から集中的に調査する予定である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 「『子どもが育つ』『子どもが変わる』学校を創りだす論点」2023

    • Author(s)
      福田敦志
    • Journal Title

      『生活指導』

      Volume: 766 Pages: 66-73

  • [Journal Article] 「子どもと共に『わたし』を育て、『世界』を変える-中原武蔵実践を読みひらく」2022

    • Author(s)
      福田敦志
    • Journal Title

      『生活指導』

      Volume: 762 Pages: 34-37

  • [Presentation] 「『子どもが育つ』『子どもが変わる』ことへの責任を引き受ける場としての学校を創りだ す論点」2022

    • Author(s)
      福田敦志
    • Organizer
      日本生活指導学会第40回研究大会
  • [Presentation] 「『実践記録を学問する』とは如何なる行為であるか-教育学研究における『実践と理論の 統一』への再挑戦」2022

    • Author(s)
      福田敦志
    • Organizer
      日本教育学会第81回大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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