2023 Fiscal Year Research-status Report
省察的実践に基づく女性リーダー育成方法の構築に関する実証的研究
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21K02223
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
堀本 麻由子 東洋大学, 文学部, 准教授 (70512630)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 省察的実践 / 女性リーダー育成 / リカレント教育 / 女性管理職 / 女性起業家 |
Outline of Annual Research Achievements |
女性リーダー育成に関する省察的実践に基づいた学習プログラム開発と学習支援方法の精緻化、その上で社会実装に向けた準備を以下のように実施した。 一つは、2020~2022年にかけて実施した女性起業家と女性社会起業家へのインタビュー結果に基づき、学習プログラムと学習支援方法を構想する基礎的理論を検討し、その調査結果を論文としてまとめたことである。その成果は、国際共著論文「From Tradition to Transformation: The Social Entrepreneurial Journey of Japanese Women」として、国際学術誌『New Horizons in Adult Education and Human Resource Development』に投稿し、2024年1月に採択された。 二つは、省察的実践を援助する成人教育の基礎理論構築のために、1950年代のアメリカ成人教育論の成立過程に着目し、博士学位論文(早稲田大学)『合衆国成人教育協会の研究―職業教育を中心とした成人教育の成立過程―』を提出し、2023年9月に受理された。アメリカ成人教育の成立過程にみるリーダーシップ概念の展開を検討することで、成人教育理論に根差すリーダーシップ養成プログラム構想に関する手掛かりを得ることができた。 以上の実証的研究と成人教育理論史を検討する基礎理論の研究成果は、2024年4月以降の東洋大学リカレント教育プログラム構築のための研究プロジェクト、さらには国内研究協力者/実務者(日本女性学習財団、国立市公民館の職員)との協働による社会実装を目指した取り組みにつながることとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
国際学会誌に研究論文が採択されたこと、アメリカ成人教育史を史的展開を分析することで、博士学位論文(早稲田大学)としてまとめ、成人教育理論に根差す学習援助論の精緻化を行うことができたこと、さらには国立市公民館の研修事業、東洋大学でのリカレント講座における本研究成果の社会実装の目途をたてられたため。
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Strategy for Future Research Activity |
女性リーダー育成に関する省察的実践に基づく学習プログラムと学習援助方法の社会実装を行う。そのために、2020~2022年の調査内容をさらに発展させた女性社会起業家へのインタビュー調査を6月に再度実施し、学習プログラム、援助方法の精緻化を図る。その成果を、東洋大学社会貢献センターのリカレント教育プログラムの一つとして実施予定である。また学習プログラム開発と学習援助方法の検討成果を国際学術誌に投稿する(2024年12月)。また国内研究協力者/実務者(日本女性学習財団、国立市公民館の職員や受講生)と意見交換を実施(2024年7月~12月)することで、学習プログラムと学習援助方法の改善を継続的に行い、女性リーダー向けのリカレント教育講座、公民館の研修事業として社会実装を図る。
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Causes of Carryover |
本研究の開始年度である2021年度と2022年度がコロナ禍の影響を受け、出張やインタビュー調査等の研究活動が制限されたため。
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