2022 Fiscal Year Research-status Report
現代日本の道徳観に対する仏教教育の影響の再検討―仏教の近代化と教化の視点から―
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21K02233
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
小池 孝範 駒澤大学, 総合教育研究部, 教授 (80550889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹田 博通 東北大学, 教育学研究科, 名誉教授 (80154011)
川村 覚昭 佛教大学, 公私立大学の部局等, 非常勤講師 (90113050) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 仏教教育 / 教化 / 曹洞宗 / 道徳教育観 / 臨済宗 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、布教・教化を 含めた広義での「仏教教育」が、明治以降の近代化の中で道徳観の形成に与えてきた影響について、臨済宗(笹田)、曹洞宗(小池)を中心 に検討することを目的としている。 令和4年度は、道徳観の形成に対する仏教教育の関わりを中心に検討した。 具体的には、研究代表者・小池は、明治初期の「愛国」思想に対する曹洞宗の「教化」思想の関わりについて検討し、その成果を『プロテウス』第22号に発表した。また、明治前期にみる政府の教化・教育方針をふまえた曹洞宗の宗侶養成の状況について確認し、その成果を『駒澤大学教育学研究論集』第38号に発表した。研究分担者・笹田は、日本人の道徳観についての原理的思索をなした西田幾多郎の思想について、禅、特に臨済禅からの影響を視野に入れつつ、その「道徳/宗教/教育の思索」について検討し、その成果を『プロテウス』第22号に発表した。 研究代表者、研究分担者及び研究協力者によるオンライン形式の研究会(3回)で討議し、研究の共有を図るとともに、相互の研究に対して検討を行った。なお、研究分担者であった川村が退職にともない分担者から外れたものの、引き続き研究協力者として研究会に参加し、専門(真宗)の立場での研究助言を行っている。 また、小池、笹田、川村は、本研究の成果の一部を「宗教の公共性について――明治以降の日本仏教教育をもとに――」をテーマとする第7回仏教教育学研究会(主催:日本仏教教育学会、令和5年3月開催、於:駒沢大学)において報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「仏教教育」が近代化の中で与えた道徳観の形成について、所期の計画に従って進めている。また、コロナ感染が落ち着いたことから、公開研究会で研究の成果を社会へ発信することができた。なお、川村が研究分担者から外れることなったが、引き続き研究会等への参加を通じて、浄土真宗にかかわる内容を中心に情報提供・研究助言をもらっている。
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Strategy for Future Research Activity |
所期の目的の実現に向け、引き続き小池は曹洞宗を中心に、笹田は臨済宗を中心に研究を進める。浄土真宗については、川村に引き続き研究協力者として研究に協力してもらうとともに、新たに寺川直樹を研究分担者に加え、浄土真宗を中心とした研究を進める予定である。
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Causes of Carryover |
対面での研究会、学会参加のための旅費を計上していたが、オンラインでの開催となったため。
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Research Products
(4 results)