2021 Fiscal Year Research-status Report
専門的な学習共同体のネットワーク化に関する実証的研究
Project/Area Number |
21K02241
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
廣瀬 真琴 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 准教授 (70530913)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 久佳 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (00413287)
木原 俊行 大阪教育大学, 連合教職実践研究科, 教授 (40231287)
宮橋 小百合 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (80461375)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | Instructional Rounds / 専門的な学習共同体 / 授業研究 / メゾレベルでの教育改善 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「専門的な学習共同体のネットワーク化」(以下、NLCs)の一形態であるInstructional Rounds(以下、IR)について、その具体的な仕組みづくりを提案・試行し、評価・改善を行うものである。人口減少や少子化が進み、地方の学校の小規模化が進む中、教師が専門家として学ぶ機会を、学校間連携によって拡充しようとすることが意図されており、現代的な意義のある基礎的研究である。本研究は、実際に、NLCsの形成に資する授業研究の方法を、先行研究やこれまでの研究蓄積に基づいて整理・開発し、試行する段階に入っている。コロナの状況もあり、当初計画通りの試行が難しい時期もあったが、下記の研究活動を行うことができた。 ①先行研究の整理:共同研究者らと文献読解を行い、他国の研究やNLCsの実践状況、その特色について理解を深めた ②学会報告:これまでの試行をまとめIRの要点について整理分析し、批評を仰いだ ③IRの試行:某件において複数回の試行を行った これらの成果を踏まえ、IRの実施にかかわるハンドブック等の開発を進めていきたい。また、コロナや昨今の国際状況を踏まえつつ、先行事例となる海外への視察等も検討していく。これらの知見やその成果をまとめた生産物は、校内、学校間といった、多様な教師がネットワーク化された授業研究において学ぶための基礎研究として重要であり、専門家が学びあうためのメゾレベルでの文化的なインフラ構築に資する点で、意義がある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大別して以下の3点について、概ね計画通りに進展している。 ①試行調査:IRの試行を実施することができた。また、次年度も継続実施できるように調整を進めることができた。 ②文献研究:海外のIRに関する文献等の読解が進んでいる。 ③成果報告:学会にて研究の成果と課題について批評を仰ぐことができた。 ただし、国内の訪問調査については、コロナの状況下で進展しておらず、代替地を含め、情報収集を進めていく予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
大別して、以下の3点となる。 ①試行調査の継続:IRの試行を今年度も重ね、参加者の学びや、コーディネーターの役割、教育委員会の役目など、多角的な情報収集を進める ②文献研究の継続:国内外のNLCsに関する情報や研究情報について収集と整理を進める ③視察準備:上記①と②を踏まえつつ、視察で得たい情報の整理、インタビュイーの調整などを進めていくただし、国内の訪問調査については、コロナの状況下で進展しておらず、代替地を含め、情報収集を進めていく予定である。
|
Causes of Carryover |
今年度、コロナ等の影響を受けて、試行調査や打ち合わせ、視察等の旅費が余った。次年度の計画にて、これらの点を共同研究者と確認しながら進めていく。
|
Research Products
(5 results)