• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2021 Fiscal Year Research-status Report

「教室ユーモア」と「学級風土」に関する基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 21K02251
Research InstitutionBukkyo University

Principal Investigator

青砥 弘幸  佛教大学, 教育学部, 准教授 (20632037)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsクラスクラウン / 教育 / 笑い / 学級
Outline of Annual Research Achievements

今年度は「教室ユーモア」に影響を与える重要な人的要因として「クラスクラウン」に焦点を当て、その学級における意味や役割について、文献研究を中心に考察を行った。
まず、海外における先行研究を確認した。そこでは、クラスクラウンとは、継続的に学級に笑いをもたらす児童生徒であり、さらに「反抗的クラウン(hostile clown)と「遊戯的クラウン(whimsical clown)」という区別の必要な2つのタイプが存在していることが明らかにされていた。特にこのうちの「遊戯的クラウン」は文化人類学における「トリックスター」概念との関連性が非常に高いと考えた。そこで、共同体におけるトリックスターの社会的役割に関する知見を援用して検討することで、クラスクラウンが、学級に内在する学校教育的な秩序や規範である「教室秩序」からの逸脱行為により、それを相対化し、共同体としての学級に変化をもたらす存在である可能性が指摘された。その変化として「教室秩序の破壊」「教室秩序の維持・強化」「教室秩序の創造」の3パターンが示唆された。
これらの知見は、これまで抽象的に語られてきた学級におけるクラスクラウンの意味や役割についてより具体な議論を展開していくための重要な視座となる。この知見を手がかりとすることで、学級経営の中にクラスクラウンという存在をどのように位置づけていけばよいか、クラスクラウンの言動が共同体としての学級を分析的にとらえるための新たな視点となるのではないか、など様々な展開が今後期待される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

コロナウイルスの流行により、学校の休校や外部者の入校規制がおこなわれ、予定していた参与観察のほとんどが延期となったため。

Strategy for Future Research Activity

昨年度に実施できなかった参与観察を繰り越して実施する予定である。その際には、本来、今年度に予定をしていた参与観察の観点をできる限り併せて実施できるように検討する。

Causes of Carryover

新型コロナウィルスの影響により、当初予定をしていた参与観察のほとんどが延期されたため。次年度は、予定通り小中学校での参与観察を実施する予定である。その中では、今年度実施する予定であった参与観察の内容を可能な限り追加して行う。7月頃からの開始にむけて準備を進めている。そのために、参与観察及びその分析のために今年度購入する予定であった機器や交通費などを繰り越して利用する事とする。

URL: 

Published: 2022-12-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi