2022 Fiscal Year Research-status Report
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21K02251
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
青砥 弘幸 佛教大学, 教育学部, 准教授 (20632037)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 教室ユーモア |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、クラスクラウンに関する前年度の調査をまとめた成果を論文として公開した(『笑い学研究』No.29)。 さらにクラスクラウンを始め、これまでの先行研究に示されてきた「ユーモア」分析の視点を整理した。そして、これらの視点がどこまで「教室ユーモア」分析において有効性をもつのか、それぞれの視点を用いることでどこまでその真相に迫ることができるのかということについて考察を進めている。その考察のために、教育現場での「教室ユーモア」の実態を収集することを行った。具体的には、小学校低学年(2年生)、小学校高学年(6年生)、中学校(2年生)の3つの教室において、2~3日間の観察を行い、計30時間分の授業の動画データを記録した。ここから「教室ユーモア」が生起した場面(笑いが起こったり、笑いを意識したと推察される言動が見られた場面)を抽出していく。それぞれの「教室ユーモア」場面と分析視点に関する知見を併せて検討していくことで、①それぞれの分析視点が「教室ユーモア」を見取るための視点としてどの程度の有用性をもつのか、②より有用な視点を用いることで「教室ユーモア」の真相にどこまで迫ることができるのか、③発達段階における「教室ユーモア」の諸相の差異の有無などについて現在分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルスなどの影響により、予定していたいくつかの調査対象校から協力不可の申し出があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在入手済みの授業の動画データを分析することで、「教室ユーモア」分析の視点を精査することを行い、本務校の学部紀要に掲載する予定である(7月)。さらにその知見を生かし、収集済みの複数の授業映像を分析することで「教室ユーモア」の実際、さらにその発達段階における差異などについて検討していく。また、追加で授業動画データを収集していくつもりにしているが、当初の予定から、一部調査対象校を変更したり、協力可能校でのデータ収集の割合を増やすなどの対応をしながら研究を推進していく。
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Causes of Carryover |
昨年度実施する事ができなかった参与観察については、実施の可否について調整中であり可能であれば今年度に改めて実施する。もし予定していた学校での実施が難しい場合には、実施校を変更しながら行う。このデータ収集と分析、研究成果のとりまとめについてを今年度は同時に推進していく。
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