2021 Fiscal Year Research-status Report
国内の公的機関における墨ぬり教科書の所蔵状況に関する調査研究
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21K02252
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
松田 正貴 大阪電気通信大学, 共通教育機構, 准教授 (30516662)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 墨ぬり教科書 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度については、新型コロナウイルス感染拡大のため、当初予定していた研究を行なうことができなかった。とはいえ、西宮市立郷土資料館、小野市好古館、福井県立教育総合研究所教育博物館、徳島県立文書館、徳島県立脇町高等学校、徳島県立海部高等学校で資料の閲覧を行ない、墨ぬり教科書のヴァリアントを数点確認することができた。また、徳島県立海部高等学校および徳島県立脇町高等学校では、1945年の学校日誌や連合軍指令綴など、墨ぬりの指示がどのような過程で各学校へ伝えられたのかがわかる資料を閲覧することができた。こうした成果により、これまで明らかにされてこなかった墨ぬり指示のプロセスを部分的に実証することができるようになった。その成果として、2021年12月18日に開催された日本英語表現学会第50回(オンライン大会)において、「敗戦直後の英語学習ーラジオと教科書」の論題で口頭発表を行なうことができた。また、その口頭発表の内容に加筆修正を加えた論文を『英語表現研究』第39号(2022年6月刊行予定)に掲載することになっている。 なお、当初の予定では、各年度、調査地域を限定して行なうつもりだったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、今後は地域を限定せずに調査を実施することにする。感染者の状況をみながら慎重に調査を進めていくつもりである。ひきつづき各公的機関に所蔵されている墨ぬり教科書の現物を調査対象として研究を続行する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大のため、文献調査を予定どおり行なうことができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の遅れを取り戻すために、当初は調査を行なう地域を年度ごとに限定していたが、今後は地域を限定せずに調査を行なう。
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Causes of Carryover |
2021年度は新型コロナウイルス感染拡大のため、当初予定していた公的機関での文献調査が行なえなかったため、次年度使用額が生じた。これまでは年度ごとに調査地域を限定していたが、今後は地域を限定せずに調査を行なう。2021年度に未実施となっている文献調査を2022年度で可能なかぎり実施する。
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