2022 Fiscal Year Research-status Report
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21K02255
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Research Institution | Chubu Gakuin College |
Principal Investigator |
杉山 祐子 中部学院大学短期大学部, 幼児教育学科, 教授 (70647114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 哲嗣 岐阜大学, 工学部, 准教授 (10402215)
植松 勝子 (植松勝子) 中部学院大学, 看護リハビリテーション学部, 准教授 (30720429)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 離職保育者 / 復職支援 / AI分析 / 離職理由 / 調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
保育現場の慢性的課題である保育者不足の解決のために、離職後復職に至った保育者の離職理由と復職動機を調査し、その結果を人工知能(AI)と保育専門家の知見との両面から分析した。 本年度は、数量調査を行うための準備として、対象保育者16名にアンケートと面接調査調査を行い、離職・復職のキーワードをテキストマイニング手法と研究者の知見を組み合わせて分析した。離職・復職の要因を「ライフイベント」「労働条件」「職務環境・内容」「自分自身の意欲や価値観」の4つのカテゴリに分けた。さらに、この要件をもとにインタビュー式の面接調査を重ねたことにより、選択式回答では得られない、個人的な復職までの経過を表層化した。その逐語録をテキストマイニングで分析することで、復職保育者の属性や家庭環境別の類型を見ることができた。 この結果を人間福祉学会誌 第22巻 第2号に共同研究論文(査読有)に投稿し掲載された。 さらに、この調査をもとにG県内外の保育現場で働く復職保育者へ数量調査を行った。310名の回答を得ることができ、その結果を分析することで、以下の結果を得た。 復職した保育者の離職理由は「ライフイベント」が多く、現潜在保育者の離職理由である「人間関係」との違いが明らかになった。また、復職動機は「自分自身の意欲や価値観」に焦点を当てた回答が多く、現潜在保育者の復職する場合の要因である「「労働条件」との違いも明らかになった。特に、復職の動機は、地震の育児経験を活かすことができることや、資格所有者である自己肯定感が重要であった。 以上、多様な手法で回答者の復職の潜在的な要因を明らかにできることが示された。3月には、岐阜県保育士・保育所支援センターへその研究結果を報告することができた。それを機会に、次年度の復職支援を連携する計画に進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
離職保育者が復職に至る支援法を明らかにするため、離職後復職に至った保育者の離職理由と復職動機を調査する計画であったが、コロナウィルス感染防止のため、保育者への調査は困難をきたした。本年度は、同じ学会に所属する保育者養成校の教員3名に研究協力を依頼し、計6名の共同研究としてスタートすることができた。そのため、調査を手分けすることで広範囲に効率よく調査を行うとで、コロナ感染症拡大の渦中でも研究を進めることができた。 最終的に、次年度の研究最終年度において、離職保育者の復職支援を具体的に実施するめどを立てることができたため、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は研究最終年度として、G県内外の保育現場で働く復職保育者へ数量調査を行っ結果を根拠に、離職したのちまだ復職に至っていない“潜在保育士”への復職支援に貢献する。具体的には、AIによる『離職保育者への復職支援アプリケーション』を開発する計画である。それを、保育職への復職の手掛かりにしてもらい、岐阜県保育士・保育所支援センターへの相談や、保育現場へのコンタクトなど、行動をサポートすることを目指す。 さらに、数量調査で得た「労働条件」「職務環境・内容」の結果をもとに、保育現場への復職しやすい環境づくりへの提言を行う。また、今後保育資格を取得する学生が意欲と自信を失わない保育者となるための指導を担う保育養成校の役割を提案する。
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Causes of Carryover |
次年度に繰り越しとなった研究費の主な使用目的は、学会発表旅費と、『保育復職支援アプリケーション』の開発にかかる委託料や助言者への謝金である。コロナ禍によるオンライン学会となったことと、同じくコロナ禍でアンケート調査の進捗が遅れた。それにより本年度内にアプリケーション開発に進める作業までの時間が十分ではなかった。そのため、次年度へ繰り越すこととなった。 次年度の使用に関して、『保育復職支援アプリケーション』の開発にかかわる委託料と、助言者への謝金に使用する。
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Research Products
(2 results)