2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21K02255
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Research Institution | Chubu Gakuin College |
Principal Investigator |
杉山 祐子 中部学院大学短期大学部, 幼児教育学科, 教授 (70647114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 哲嗣 岐阜大学, 工学部, 准教授 (10402215)
植松 勝子 (植松勝子) 中部学院大学, 看護リハビリテーション学部, 准教授 (30720429)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 保育士復職支援 / アプリケーション / 生成AI / ChatGPT / 離職保育士 / 応援メッセージ |
Outline of Annual Research Achievements |
離職保育士の現職化は、保育者不足の解決策として強く期待されている。我々は 一旦離職して再度保育職に就いた“復職保育士”に注目し、その『成功例』をもとに、復職を迷っている離職保育者への支援方法を研究してきた。目的は、自分に似た境遇の“復職保育士”の成功例を知ることで、将来の姿をイメージしモチベーションが向上することであった。 3年目の成果として、生成AIを活用した「保育士復職支援アプリケーション」を開発した。アプリの機能は、離職保育者が自身の属性や離職理由、復職の要件を入力すると、調査で得た310名の“復職保育士”から、最も相似した環境や条件の数名をAIが瞬時に選び出す。その情報を根拠にChatGPTが『応援メッセージ』を作成する。この『応援メッセージ』を入力した離職保育士のメールに届けるという仕組みである。このアプリケーションを岐阜県保育士・保育所支援センターと協同して「保育のしごと出張相談会」での運用を行った。実際の離職保育者に感想や意見をいただき、改善を図ったことで、アプリの一般化が実現した。今後は、復職支援の関係機関やイベント、保育現場などでの活用に広げる。 3年間を通して、復職支援はやはり個別の事情に対応し課題解決を図らなければならない部分と、復職に至った経過を数量調査により情報収集し類型化する部分の両面が重要であることが判明した。本研究は特に、後半の類型化を可能にし、支援の効率化と可視化を促進し、個別支援の糸口とすることができた。 ICTの技術は日々向上し、ChatGPTが出現した。AIやChatGPTは、専門的技術と倫理観をもって対応する研究体制をとることが重要で、その責務も果たすことがで来たと考えられる。さらにこの研究を発展させ、保育現場の事情や情報を加えた包括的な保育士復職支援の重要性が明らかになった。
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Research Products
(4 results)