2023 Fiscal Year Research-status Report
学力格差是正に向けた就学前の包括的支援に関する日米比較研究
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21K02292
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
新谷 龍太朗 同志社女子大学, 現代社会学部, 准教授 (10783003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相楽 典子 平安女学院大学, 子ども教育学部, 助教 (30709366)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 子育て支援 / アウトリーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、学力格差是正のために就学前からの支援が必要という問題意識から、アメリカにおいて1960年代以降取り組まれてきたヘッドスタートやアベセダリアンプロジェクトなどに関する先行研究から、その対象が限定されている点や効果検証の限界があるなどの課題を見出した。そこで、1990年代以降、より広い子育て家庭を対象として展開される、ノースカロライナ州のスマートスタートの取り組みの調査を行ってきた。また、新型コロナの影響により、日本において、障がいのあるこどもなど、社会的経済的に不利な要因を抱える家庭ほど支援が届きにくいという課題も見出され、アウトリーチによる子育て支援の必要性が明らかになったことから、アメリカにおけるアウトリーチの子育て支援にも着目して研究を進めてきた。 2023年2月の現地調査では、米国の子育てアウトリーチの成果検証を行っているHomeVeeに関するヒアリングや、医療機関と連携した子育て支援アウトリーチを行うファミリー・コネクト・インターナショナルでのヒアリングに基づき、米国のアウトリーチが、大きく健康系と教育系に分けられること、数回のアウトリーチにより支援度のトリアージを行う団体と、ターゲットを限定して継続的に関わる団体、その中間にあり予防的な取り組みを行う団体のの三層構造にあることが確認できた。 そこで、2023年4月のスマートスタートの全体会合において、三層構造の中間に位置するペアレント・アズ・ティーチャーズの団体関係者からプログラムの概要に関するヒアリングを行った。今後、より具体的なヒアリングを計画している。なお、全体会合では、本研究の日本の取り組みに関する成果発表として、日本のこども食堂に関するプレゼンテーションを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの調査において、アメリカにおける子育て支援の体制に関する概要について明らかになってきたものの、どのような取り組みがあるのか、どのような制度となっているのかについてはより具体的な調査が必要と考えられる。本研究を進める間、新型コロナ禍により様々な活動が制限されていたことから、十分な調査研究を行うことができなかった期間を補完する追加調査が必要と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの調査で着目してきた、ヘッドスタート及びスマートスタートについて、アウトリーチやインクルーシブ保育に焦点を当て、追加のヒアリングを行う。また、ペアレント・アズ・ティーチャーズの関係者にも、追加でヒアリングを行い、具体的なプログラムなどを明らかにしていきたい。
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Causes of Carryover |
当該年度は大学を移籍したこともあり、科研費移管の事務手続きと、2023年4月に予定していた調査費用の精算手続きの接合がうまくできなかった。そこで、当初より、新型コロナの影響で実施できなかった調査を延長して実施するよう計画を変更し、その費用として、当該年度の予算を繰り越すこととした。
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