2021 Fiscal Year Research-status Report
How did those who did not complete compulsory education fill the gap?
Project/Area Number |
21K02303
|
Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
碓井 健寛 創価大学, 経済学部, 教授 (80364222)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近貞 美津子 創価大学, 経済学部, 准教授 (60546365)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 義務教育未修了者 / 夜間中学 / 国勢調査 / パネルデータ / ライフストーリー / 基礎教育保障 / 外国人 / 識字 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実績の概要を報告します。まず公表状況について説明します。教育社会学の国際学会誌に、次の論文を投稿しました。現在査読の段階で修正原稿を再投稿する準備中です。タイトルは次のようになります。 “The Invisible People without Basic Education in Japan: Was Their Education Disrupted by the War?” 学会報告は2本です。 1.How much waste do tourists bring to remote islands?. 環境科学会2021年会, オンライン開催(2021.9.10). 2.義務教育を受けられなかった人びとはいかにしてそのギャップを埋めたのか? 島嶼部における生活史調査に向けての展望と課題. 2021年次 日本島嶼学会気仙沼大島大会, 近貞美津子氏(創価大学)との共著, オンライン開催(2021.9.4-5). 本年度は義務教育未修了者の統計分析と聞き取り調査のためのフィールドワークを実施しました。当初計画は以下のとおりでした「2021年9月~ 統計分析: 国勢調査の町丁字別小地域データベースを集計するために2021年度にアルバイトを雇用」 当初計画よりも早くすすみました。データベースは完成し、論文を投稿しました。 聞き取り調査について説明します。当初計画は以下の通りでした。「統計的に義務教育未修了者の比率が高い地域に入って聞き取り調査を実施する。申請者が連携している日本島嶼学会の会員から聞き取り対象者の紹介を受ける。調査地として夜間中学、ハンセン病療養所、共同売店等において聞き取りを実施(略)」調査は順調に進んでいます。奄美大島での聞き取りを終えました。岩手県の某所にて参与観察・フィールドワークを開始しました。ハンセン病資料館においてフィールドワークを実施しています。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
進捗状況について順調に進展していると自己評価した理由について説明します。 第1の柱について。2021年度は義務教育未修了者の統計分析と聞き取り調査のためのフィールドワークを実施しました。概略でも述べましたように、当初計画はこのようになっていました。「2021年9月から統計分析: 国勢調査の町丁字別小地域データベースを集計するために2021年度にアルバイトを雇用」 当初計画よりも早くすすみました。計画していたデータベースは完成し、論文を教育社会学系の国際学会誌(スコーパス論文)に投稿しました。現在その論文は審査の段階に進んでおり、再投稿の準備中です。 次に、第2の研究の柱であるフィールドでの聞き取り調査について説明します。当初計画は以下の通りです。「統計的に義務教育未修了者の比率が高い地域に入って聞き取り調査を実施する。申請者が連携している日本島嶼学会の会員から聞き取り対象者の紹介を受ける。調査地として夜間中学、ハンセン病療養所、共同売店等において聞き取りを実施(略)」現時点で調査は順調に進んでいます。奄美大島でのライフストーリーの聞き取りを終えました。また岩手県の某所において参与観察・フィールドワークを開始しました。ハンセン病資料館においてフィールドワークを実施しています。コロナ禍のためいくつかの調査が行けなかった時期もありますが、その分年度の後半に計画を実行できました。 以上のことから研究計画はおおむね順調に進展していると判断しました。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策について述べます。研究計画に特段の変更はありません。ひきつづきデータ分析とフィールドワークの両面から進めていきます。 データ分析の観点では、研究分担者の研究環境がさらにアップグレードしたことにより、GISを用いた分析が精緻化できることが期待できます。 またフィールドワークに関してですが、本年度は昨年度と比べて、出張計画の見通しが立てやすくなりました。そのため昨年の前半期に遂行できなかった計画が、本年は予定通り実行できると考えています。感染予防対策をしっかりとるために、本学の方針に従うのみならず、現地の感染予防方針を尊重し遵守することは言うまでもありません。
|
Causes of Carryover |
以下2点が理由になります。第1に、当初予定していた出張が非常事態宣言中であったためキャンセルとしたことにより余剰が生じたことです。第2に、年度内(2022年1月)に発注したソフトウェアの発注に対し、2022年4月の支払請求となったため、年度内の余剰が生じたことです。これらにより使用計画と異なる結果になりましたが、研究計画への影響はありません。
|