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2022 Fiscal Year Research-status Report

フランスにおける芸術文化教育プログラムの社会化機能と「文化の民主化」に関する研究

Research Project

Project/Area Number 21K02305
Research InstitutionNanzan University

Principal Investigator

小林 純子  南山大学, 外国語学部, 教授 (00611534)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2026-03-31
Keywords子ども / 文化 / フランス
Outline of Annual Research Achievements

令和4年度の研究では、第一に、「新しい子ども社会学」が英語圏やフランス語圏においてどのように受容されたのか、その学術的な文脈と現状を明らかにすることができた。子ども社会学は、子どもが行動する能力を備えた社会的アクターであることを示してきたものの、同時にそこでは大人との対比で「能動性」や「主体性」を主張するような近代的な二分法的枠組みを問い直すことが求められている。このことは、芸術文化実践を個人の社会的属性との関係において把握する、いわば芸術文化の消費的側面のみならず、その経験的側面を明らかにしようとする本研究にとって、子どもが他者との関係において、文化生産のプロセスにどのように参加するのかを分析するための理論や視点を得ることにつながった。また、グローバル化や多文化環境を背景とした「子ども」の多様性や「大人」の多様性、双方の関係の多様性を考慮することの重要性をあらためて示すことができた。
第二に、子どもの育成に関わる専門家、とりわけ幼少期の子どもの育成に関わる専門家の養成の調査を開始した。本研究では、フランスの小学校、中学校、高等学校のみならず、幼少期の子どもの芸術文化活動も調査の対象としており、専門家の養成のあり方を調査の対象にすることは、子どもの新しい学習環境をどのように構築しようとしているのか、その中に芸術文化活動をどのように位置づけようとしているのかを明らかにすることにつながる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コロナ禍等、現地の社会情勢等の影響から現地調査を実現できていないため。令和5年度以降の調査計画においては調査対象を取捨選択し、実現可能な機関から現地調査を実施する予定である。

Strategy for Future Research Activity

本研究では、現地の社会情勢等の影響から当初予定していた機関すべてにおいて現地調査を行うことが難しくなっている。このため、調査の実現可能性の高い幼少期の子どもを対象としたプロジェクトを中心に準備と分析を進める。

Causes of Carryover

コロナ禍で計画通りに出張ができず旅費を使用できなかったため。令和5年度の計画として、現地調査を実施する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 子ども社会学とフランスの社会科学2022

    • Author(s)
      小林 純子
    • Journal Title

      フランス教育学会紀要

      Volume: 第34号 Pages: 89-96

URL: 

Published: 2023-12-25  

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