2023 Fiscal Year Annual Research Report
International Comparative Research on the Determinants of Professional Activities Hours of Academic Professions
Project/Area Number |
21K02310
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大膳 司 広島大学, 高等教育研究開発センター, 教授 (60188464)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大学教員 / 研究生産量 / 性差 / 研究費 / 研究時間 / 人文・社会科学専攻比率 / キャリアの中断 |
Outline of Annual Research Achievements |
大学教員は主に教育・研究活動に従事しており、近年のグローバル競争社会において、大学のステークホルダーは、高度な人材養成や創造的な知識・技術の発見・開発等を大学に求めている。そのため、大学教員には教育・研究活動で成果をあげることが求められている。すなわち、大学教員は、研究活動を通して確認・発見した知識に基づいて教育活動を展開しているため、大学教員にとって、研究活動(研究成果)は生命線といえるかもしれない。 2017年に実施したAPIKS(Academic Profession in Knowledged Society)の調査データを用いて、大学教員1人当たりの男女別の編著学術書数、学術論文数、学会発表論文数、特許数の平均を算出したところ、すべての研究成果において、男性の生産量が女性の生産量よりも有意に多かった。 男女間で研究成果量に有意な差がなぜ生じるのかを検討した。 その結果、女性大学教員は、男性大学教員に比べて、人文・社会科学専攻比率が高く、高額研究費取得費率が低く、研究時間数が短くなっている、ことが背景にあるのではないかと思われる。特に、ミドル教員とシニア教員で男女間で研究時間数に有意な差が生じていた。 なお、結婚による子供の有無は女性の研究生産量の少なさと関係ないようである。しかしながら、キャリア中断は、女性の研究生産量の少なさと関係しているようである。しかしながらその影響力は小さい。特に、ミドル世代は、キャリアの中断が研究生産量に影響しているようである。
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