2022 Fiscal Year Research-status Report
開発途上国の教員の副業に関する研究:実態・背景・本業への影響に着目して
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21K02320
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Research Institution | Osaka Jogakuin College |
Principal Investigator |
前田 美子 大阪女学院大学, 国際・英語学部, 教授 (70454668)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 副業 / 教員 / 開発途上国 |
Outline of Annual Research Achievements |
開発途上国では、教員の質の向上が喫緊の課題とされ、援助機関はこれを支援してきた。それに伴い、数々の研究により、教員の質に影響を与える要因についての解明が進んだ。しかし、援助の直接的な対象とされてこなかった側面である、開発途上国の教員の個人的な生活や経験は、彼らの教員としての仕事にどのような影響を与えているのか、という問いが残されたままである。本研究の目的は、副業という個人的な生活の一部に着目し、上記の問いの解明に貢献することである。すなわち、本研究は、開発途上国の教員の副業の実態、背景および本業に及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。 本研究の2年目となる2022年度は、初年度に引き続き、教員の副業に関する先行研究の批判的検討と資料の収集を行った。具体的には、先行研究から得られた学術的知見を、5つのテーマ(誰が副業を保有するのか・なぜ副業を保有するのか・どのような副業を保有しているのか・副業の問題点は何か・副業のメリットは何か)に着目して整理する作業を行った。こうした先行研究レビューから、教員が置かれた環境や時代は異なっても、教員の副業という事象にはほぼ共通した特徴があることが明らかになった。そして、この先行研究レビューで得られた知見の国際教育協力の活動への応用についても考察した。 また、学術的知見の整理と並行して、近年の副業教員の実態を把握すべく、オンラインニュースが伝える情報を収集し考察を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた予備調査はできなかったが、先行研究やメディアの情報をさらに検討することで多くのことを明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、コロナ感染拡大の状況を見ながら、予備調査の計画・実施を行う。
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Causes of Carryover |
予備調査を実施しなかったので次年度使用額が生じた。次年度に繰り越して、予備調査の費用とする。
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