2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K02339
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Research Institution | Yokohama College of Pharmacy |
Principal Investigator |
村田 実希郎 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (80723478)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小児 / 容器 / 液剤 / 使用性 |
Outline of Annual Research Achievements |
医薬品は小児・高齢者、健常者、障害を有する方々まで、使用者の限定なく適正に使用されることを前提に投与・販売されている。薬局或いは医療機関内の調剤所で計量調剤される液剤は、各薬局・医療機関が容器を準備し、液剤を分注の上、患者に交付している。小児処方における液剤容器の使用性を検討し、使用時に確実に秤量できる液剤容器の提案する本研究を進捗させることは、小児における医薬品の適正服用という観点から必須であると考え、ユーザーが使いやすい液剤容器の形態を検討するとともに、使用性・安全性を踏まえた、液剤容器の在り方を具体化することを目的に研究に着手した。 先行の小規模調査を踏まえ、研究グループ内で既存容器の問題点を整理し、問題点の評価、既存液剤容器の改善方法の検討を実施した。これまでの研究知見を整理し、調査範囲を確定、調査内容につき研究者と2度会議を開催した。過去の調査で協力を得た小児の保護者を中心に児童クラブや地域のコミュニティーと連携し、協力を得ることを考えているが、液剤容器における実態調査を実施していく上で、問題点を抽出するための質問項目を検討するとともに、具体的な進捗方法を策定する会議を2度開催した。 また、新型コロナウイルス感染症の状況を鑑み、本年度は実地調査を実施せず、次年度に実施することとした。液剤容器の試製に必要な3D-CAD及び3D-Printerを早期に導入し、素材の検討、操作訓練等を重点的に実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、液剤容器において、液剤をはかり取るうえでの問題点を洗い出し、また、はかり取る行為に際してのはかり取りやすさを検証するための調査、はかり取りやすく、確実にはかり取れる液剤容器の提案を目的とし、小児液剤の取扱い経験がある成人を対象に約50件程度の実地調査を募ることとしていた。内容ならびに具体的な進捗方法を策定した結果、ある程度の時間を要し、さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大状況も鑑み、本年度、は実地調査を実施せず、次年度に実施することとした。令和4年度以降に主に実施することとしていた3D-CAD、3D Printingについて、素材の確認、検討、操作訓練等を前倒して実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は令和3年度に検討した質問紙の内容を用い、被験者の握力・ピンチ力を力学的に計測することも含め、小児液剤の取扱い経験がある成人を対象に約50件程度の実地調査を実施する。実地調査により集約された事象について、既存液剤容器の問題点を整理し、改善方法の検討を実施する。そのうえで、3D-CADを用いてモデリングを行い、3D Printing により試作容器を作成する。
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Causes of Carryover |
小児液剤の取扱い経験がある成人を対象に約50件程度の実地調査を募ることとしていたが、内容ならびに具体的な進捗方法を策定した結果、ある程度の時間を要し、さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大状況も鑑み、本年度は実地調査を実施しなかった。そのため、次年度使用額が生じた。次年度(令和4年度)に実地調査を実施する予定であり、官能試験謝礼等を拠出する予定である。
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