2021 Fiscal Year Research-status Report
Impact of measures against COVID-19 infections on the air environment of nursery rooms and proposals for adjustment methods after convergence
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21K02376
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
青木 哲 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80321438)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | COVID-19 / コロナ / 保育室 / 二酸化炭素 / 温湿度 / 換気 / 空気清浄機 / 保育園 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、密閉を避けるための換気重視の方針が示され、保育所・こども園の保育室の環境調整方法は大きく変化していると推察される。 本年度は、保育室の環境に関わる新型コロナウイルス感染症対策の実施内容や空気質・温熱環境への影響について、東海地方の実態を把握することを目的とした。 本年度は、東海3県(愛知県・岐阜県・三重県)に立地する保育所・こども園を対象としたアンケート調査および実測調査を行い、その実態の把握を試みている。 アンケート調査は郵送調査を用い、2021年11月に実施した。836園を対象とし、有効回収率は54.9%(459園)となった。 実測調査は9園21保育室を対象として、2022年1月上旬~3月上旬まで実施し、二酸化炭素濃度、温湿度のデータなどを収集した。 アンケート調査の結果は以下の通りである。90.0%の園で複数のガイドライン等を参照して対策を行っており、室内空気環境に関する情報については、75.0%程度が十分であると回答していた。COVID-19対策として99.3%の園が換気を挙げており、その方法として窓を開ける時間を増やしたのが88.0%であった。空気清浄機や加湿器などの設備が設置されている園は98.0%であり、新型コロナウイルス感染症対策のために設備を追加していた園が半数程度あった。新型コロナウイルス感染症流行前の東海地方(2013年)と比較すると、空気清浄機や加湿器などの設備の種類が増え、完備率も15.5%増加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アンケート回収率については、当初の目標となる50%程度を確保することができた。 実測調査については、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で、調査園が集まるかどうかが大きな懸念事項であったが、予定通りの園数・室数を確保できた。また、実測データも欠損なく取得ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度で得られた東海地方のデータのうち、アンケートデータについてはまだ単純な集計のみとなっているため、さらに分析を進める。実測調査データについても、3月中旬に回収を終えたばかりのため、今後データ整理・分析を進める予定である。 令和4年度では、令和3年度に得られたデータに基づき、その成果を学会発表で報告すると共に、寒冷地(北陸地方を予定)において、東海地方と同様なアンケート調査・実測調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
参加予定の学会大会が遠隔になることにより、旅費が削減できたことによる。また、温湿度センサなどは別に買ってあったものを活用するなどしたため。 一方で、調査に関わる旅費は、先方の都合により泊数などが増えるなどして想定より増額となった。そのため、次年度に予定している寒冷地の調査においても想定以上の旅費がかかると想定されるため、それに充てる予定である。
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Research Products
(1 results)