2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the mechanism of vision loss in children -Search for myopia suppression method-
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21K02392
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
石井 雅子 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (80532415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米嶋 美智子 志學館大学, 人間関係学部, 准教授 (10780158)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 近視 / 子ども / デジタルデバイス / スマートフォン / スクリーンタイム / 視力低下 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.新潟県内2つの自治体での3歳児視覚健診にスポットビジョンスクリーナーによる屈折検査を採用し、そのデータを解析した。生後40か月で既に近視傾向を示す子どもが僅かであるが存在した。また、就学時視覚健診を1つの自治体で実施したところ、-3.0D以上の近視が発見された。視力が不良の子どもに乱視が多いことが分かった。その原因を解明する目的で視的環境の調査を検討している。 2.スポットビジョンスクリーナーを用いて保育園および幼稚園の園児を対象として近視化の評価を行なった。3~5歳児の視力およびSVSによる眼屈折値を2018年とCOVID-19の感染禍中の2021年とで比較し近視化を検証した。2018年は360人(720眼)、2021年度は379眼(758眼とした。その結果、等価球面度数は3歳クラスでは2018年が0.49±0.54D、2021年が0.32±0.58Dであった(p=0.101)。4歳クラスでは2018年が0.32±0.58D、2021年が0.33±0.50Dであった(p=0.851)。5歳クラスでは2018年が0.30±0.50D、2021年が0.26±0.660であった(p=0.479)。5歳クラスの視力C段階(小数視力0.3~0.6)で2018年が0.91±1.57D、2021年が-0.44±1.55Dと有意に近視化を示した(p=0.0295)。5歳クラスで視力が低下している子どもの屈折はCOVID-19の感染禍での視的環境に影響されたことが考えられた。 3.毎月定例の近視抑制オンラインミーティングにより、研究分担者および協力者と視的環境の変化による眼緊張度の実験に関する準備を行った。 4.子どもに対する眼の健康啓発運動の教材として「大型紙芝居」を作製し講習会を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
計画された研究課題について、データ収集、学会発表を含めて新型コロナウイルス感染症の影響により出張が困難な期間があったために全体として遅れている。当初の研究計画にある研究分担者および協力者との近視抑制オンラインミーティングは、子どもの生活環境、子どもの眼とデジタル機器の関係についての意見交換、眼緊張度の測定準備として、月一回のペースで継続中である。
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Strategy for Future Research Activity |
積極的なデータ収集と、質問紙調査の解析を急ぐ。近視化の複合的要因の分析をさらに進めて、研究および発表済みデータの論文化を急ぐ。
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