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2022 Fiscal Year Research-status Report

保育者における専門職アイデンティティの測定と保育職継続に対する縦断的予測

Research Project

Project/Area Number 21K02402
Research InstitutionHirosaki University

Principal Investigator

松田 侑子  弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (10598717)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 濱田 祥子  比治山大学, 現代文化学部, 准教授 (20638358)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywords保育者 / 専門職アイデンティティ / 保育者効力感 / 縦断調査
Outline of Annual Research Achievements

2022年度は,インターネット調査会社に調査を委託し, 2時点の縦断調査を実施した。主たる目的は,専門職アイデンティティと保育者効力感の相互影響性について明らかにすること,である。
2022年5月(Time1)と6か月後の2022年11月(Time2)に,調査を実施した。Time1,Time2の調査に回答し,欠損値のない1310名を分析対象とした。調査内容は,①保育者の専門職アイデンティティ(松田, 2022),②保育者効力感(三木・桜井, 1998)である。Time1とTime2における専門職アイデンティティと保育者効力感の関連性について検討するため,交差遅延効果モデルによる変数間の因果関係の推定を行った。その結果,モデルの適合度は,χ2=35.987,df=11,p<.01,GFI=.995,AGFI=.973,CFI=.996,RMSEA=.042(90%CI=[.027―.057])であった。
まず,全体的に「迷い」と「効力感」の影響が幅広く,両者の間で相互に影響を与え合っていることが確認された。これまで,保育者効力感と専門職アイデンティティは相互に関連するとされてきたが(佐々木・大谷, 2016),今回の結果からは,保育者としての自分の喪失感や保育という仕事に対する迷いを中心とするものであることが明らかになった。また,標準偏回帰係数の値から,影響は小さいものの「承認」と「効力感」の相互影響性も認められた。これまでにも,保育者の適応において組織・人間関係の良好度が重要であることは繰り返し示されている(例えば,磯野・鈴木・山崎, 2008)。特に,職場でどのようなコミュニケーションが展開され,関係を構築しているのかを詳細に見ていくことが必要であることが確かめられたといえる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定より,調査開始が遅くはなったものの,研究目的に照らし合わせて大きな支障はない。

Strategy for Future Research Activity

2023年度も引き続き,インターネット調査による縦断調査を実施し,1年後の離職の予測を行うことを主たる目的とする。
研究計画における変更点としては,調査規模が当初の想定より大きくなったことが挙げられる。従って,分析に耐えうる対象者の確保を念頭に置きながら,以降の調査で得られるデータ数を見て,規模や回数を調整していくことも視野に入れる。

Causes of Carryover

本研究では,インターネット調査会社を通じて縦断調査を行っているが,初回の調査時において,当初の想定を上回る回収率となった。2022年度には2回の調査を計画していたが,予算が不足する可能性が生じたため,次年度分とされていた予算を使用することとした。しかし,今後の見通しとしては調査対象者は調査を重ねるごとに5・6割ずつ減少していくと予想されており,以降の調査にかかる費用は少なくなると考えられている。

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Published: 2023-12-25  

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