2021 Fiscal Year Research-status Report
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21K02410
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
樟本 千里 岡山県立大学, 保健福祉学部, 講師 (10413519)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 思いやり / 保育者 / 言葉がけ / 指導法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子どもたちの初めての集団生活の場である幼稚園や保育園において、「思いやり」のある態度が子どもたちの中にどのように醸成されていくのかについて明らかにする。その際に、保育者の言葉がけに着目し、日常の保育活動の中で保育者が他者を尊重するような思考をいかに子どもに伝えているかを示すことで、「思いやり」育成への示唆を提供する。 令和3年度は,保育者の思いやり育成場面における意識調査として,保育者のもつ個人特性と指導法の関係について研究した(研究1)。幼稚園、保育園、子ども園に勤務している保育者74名を対象に調査した結果、保育者自身が持つ自己観や共感的態度という個人特性と指導法の間には関連が見られず、教育場面において指導法の違いがみられることが示された。すなわち、保育者が「思いやり」育成場面において用いる指導法は、保育者の個人特性によって左右されるようなものではないということが示された。 また、幼稚園における思いやりの発達環境としての保育者のかかわり方を説明するための研究を行った(研究2)。対象は、4歳児クラスの担任教諭1名、及び、そのクラスの4歳児22名(男児12名、女児10名)である。幼稚園教諭の声と、周囲の子どもの声は録音し、そのほかの情報は、フィールドノートを使用することで、保育活動中の保育者と周囲の子どもの姿を記録した。9時から10時30分の90分を1回の記録時間とし、6月から2月にかけての記録を整理し、分析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究1については、被験者の個人特性からの分析など検討可能なものが残されており、十分な検討ができていない。研究2については資料の整理を終えたものの、分析が終了していない。しかし、全体的にはおおむね良好であったといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は、まずは研究2の分析を終える。学年や、場面を変えて観察研究の実施分析を継続しながら、「思いやり」の集団教育についてさらに検討するために、文化比較の観点からの質問紙調査を行う。 研究成果を国内外の学会で発表し、研究内容とその意義について吟味し、研究機期間後半の研究に努めたい。
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Causes of Carryover |
物品費は、質的データの分析のために、使用するアプリケーションソフトを購入しなかったため。データの収集が進み、今後データの分析を進めていくと必要になるので、令和4年度の導入を予定している。 旅費は、研究報告を行った学会等が、オンラインで行われたため使用がなかった。令和4年度は対面で行われる国際学会(英国)の参加を予定しており、開催場所の変更もあったことから、そちらでの使用を予定している。 人件費・謝金については、分析が遅れているため。今後資料が増えていく予定であるので、その際のアルバイト費用として考えている。 雑誌論文への投稿ができていないために使用しなかった。現在、投稿準備中であるので、今年度の予定のものと合わせて、すすめていく予定である。
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