2021 Fiscal Year Research-status Report
課題発見・解決力を育む創造性教育カリキュラム開発・検証のための実践的研究
Project/Area Number |
21K02436
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
清田 哲男 岡山大学, 教育学域, 教授 (20550841)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 功 岡山大学, 教育学域, 教授 (70268126)
藤原 智也 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (50737822)
藤田 雅也 静岡県立大学短期大学部, 短期大学部, 准教授 (80524339)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 創造性 / ヒューマンセンタードデザイン / ユニバーサルデザイン / 美術教育 / STEAM |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、前申請の課題「創造性による課題発見・解決力を育む美術教育カリキュラム開発のための実践的研究」の継続研究にあたる。研究目的は、ユニバーサルデザイン(以下UDと表記)やヒューマンセンタードデザイン(以下HCDと表記)の概念を基軸に、児童・生徒が主体的に地域社会で新たな価値や課題を見出す視点を創造し、それらを達成、克服するために「問い」を立て、学習や探究に向かう力を醸成する美術教育カリキュラムの開発を目指すものである。しかし、令和3年度COVID-19による影響のため、小学校、中学校等での調査ができない状況か続いため、調査方法を変更せざるを得ない状況だった。 1)創造性が社会と出会う美術教育のHPでの児童生徒の家庭学習の研究用ページの設置と運用教育現場、研究機関に本研究の重要性を周知するために、HP『創造性が社会と出会う芸術教育(ANCS)』(https://www.ancs.site/)の設置し、その中で、創造性を高める授業の紹介や、家庭学習で創造性を育む学習コンテンツを作成、紹介をしている。HPから授業実践をしている内容も合わせて紹介し、その成果をHP上で公開で検証するシステムを構築した。また、小学校、中学校で、美術教員が中心になり、すべての教科、総合的な学習の時間でUDやHCDの考え方を基にした創造性を高める実践をすすめている。 2)1)での成果の一部の成果を書籍でまとめている。内容は教科の枠を超えた創造性を育むための理論と実践事例を述べたものである。 3)同様に1)の成果の一部を国際的な創造性研究フォーラムをオンラインで開催し、発表している。美術教育をベースに学習意欲を持続させ、かつ創造的に社会との接点を見出させるSTEAM型の研究実践を行っているアメリカLesley Universityや中国、台湾の研究機関と、創造性教育に必要なコンピテンシーについて協議を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、国内外の研究機関と連携し、小学校から高等学校までの生徒を対象に創造性教育カリキュラム開発・検証を目指しているが、COVID-19の影響により、教育現場での調査研究だけでなく、海外の研究機関との往来もできない状況である。令和3年度では、①HP上でのANCS題材等の検討、②カリキュラムモデルの一般化への実践者募集、③国際研究フォーラムの実施、④到達度指標の検討の4項目を行う予定であったが、それぞれ以下の理由で計画通りに進めることができなかった。 ①については、オンラインによる検討会とその成果をまとめて発表しているが、COVID-19の影響で、研究者が現場に入っての研究ができない状況であった。 ②①と同様に、実践研究ができにくい社会情勢であるため、研究内容の理解を得られるが、計画する段階で保護者や学校からの許可を得ることができない状況であった。 ③オンラインで、岡山大学大学院教育学研究科附属国際創造性・STEAM教育開発センター(CRE-Lab.)主催の国際フォーラムを開催し、その中で、一部研究が進んだ部分についての発表を動画等を用いて行った。 ④上記のことより、小学校から高等学校までの実践を基にした到達度指標の作成に至っていない。そのかわり、令和4年度に実施予定だった、研究者による理論を中心とした書籍を作成し、美術以外の教科でも創造的な学びの関わりが可能になるように進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、滞っている小学校、中学校、高等学校での実践研究者による調査を次年度以降も継続して実施する方策である。これらの成果を令和4年度に国際的なシンポジウムを対面で開催し、アメリカ、中国、台湾等から研究者の招聘によるフォーラムを予定にしている。令和4年度は、カリキュラム等の学術理論研究等、現段階の成果を英訳し、国際学会で発表し、評価を受けたい。 1)創造性が社会と出会う美術教育(ANCS)の考え方に基づき、HPを活用した新たな題材の開発とその成果を引き続き調査・考察する。 2)創造性教育を大学の高等教育でのカリキュラムを作成し、岡山大学大学院教育学研究科附属国際創造性・STEAM教育開発センターと共に、他国の知見を踏まえて検証を行い、シンポジウム・フォーラム、学術論文等で発表を行う。 3)書籍化に向けた、教育現場での質的な調査を実施する。COVID-19の今後の影響を考慮し、ビデオカメラの現場への貸与等、新しい形での関わり方で研究をすすめる。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、本研究の前申請にあたる研究課題「創造性による課題発見・解決力を育む美術教育カリキュラム開発のための実践的研究」(18K02623)の令和3年度の補助事業の承認を受けたため、本申請の使用額が少ない状況であった。重ねて、アメリカ、中国等からの研究者を招聘しての国際フォーラムの開催、同フォーラムに伴う海外打ち合わせが、COVID-19による渡航困難等による影響で延期せざるを得ない状況であった。また、小学校、中学校、高等学校での調査や実験の広域での実施が、同じくCOVID-19の影響で困難な状況となった。 令和4年度の研究計画は、西日本を中心とした小学校、中学校、高等学校、支援学校で創造性を育む教育の研究を岡山大学大学院教育学研究科附属国際創造性・STEAM教育開発センターの大学教員と共に進め、同時にアメリカLesley University、中国の四川師範大学、浙江師範大学、陝西師範大学と共同研究を行い、これらの成果を年度末の3月に岡山大学で国際フォーラムで発表する。 また、以上の成果を、学会誌や報告書としてまとめ書籍化をめざす。
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Research Products
(10 results)