2022 Fiscal Year Research-status Report
学校におけるカリキュラムマネジメントの定着度と促進・阻害要因の分析
Project/Area Number |
21K02491
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
田村 知子 大阪教育大学, 連合教職実践研究科, 教授 (90435107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 和子 大阪教育大学, 連合教職実践研究科, 教授 (30826095)
田中 真秀 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (50781530)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | カリキュラムマネジメント / 教育行政 / 省察 / 主体的・対話的で深い学び / 教科等横断的な学び / マネジメントサイクル / 子ども参加 |
Outline of Annual Research Achievements |
カリキュラムマネジメントが2017/2018版学習指導要領の理念を実現する鍵概念として政策的・行政的に推進されている。本研究では、教育委員会との密接な連携の下、教育委員会によるカリキュラムマネジメントの普及・支援の施策と学校における受容・活用及び実践開発との関係性とプロセ スに焦点化し、学校におけるカリキュラムマネジメントの実現程度の類型化、実現程度に影響を及ぼす要因の特定とその類型化を行うことを目的としている。 研究初年度は,研究対象の県教育委員会(高等学校所管),市教育委員会(小中学校所管)を訪問し,対象教育委員会によるカリキュラムマネジメント推進の状況について聞き取りをし,研究計画を共有した。また,文献研究を進め,小・中・高校を対象とした訪問調査を実施し,2年目に実施予定の質問紙調査の項目づくりを始 めた。別途,COVID-19の影響下における,学校カリキュラムマネジメントに係る市町村教育委員会による指導・支援について調査を実施し論文を著した。 研究2年目は,質問紙調査の枠組みを検討するために,文献研究,事例研究を行い,研究代表者のこれまでの知見も総合して,単著を著した。この単著の内容に即した教職大学院の授業において,受講者の1枚ポートフォリオの記述について研究協力の承諾を得たものを質的データとしてテキストマイニングに着手したところである。また,著書で示した枠組みを用いて質問紙調査の全体像の設計,項目づくりを研究メンバーとともに進めている状況である。また,初年度に引き続き,COVID-19の影響下における,学校カリキュラムマネジメントに係る市町村教育委員会による指導・支援について調査を実施し論文を著した。また,カリキュラムマネジメントへの子どもの参加の実践事例を収集し,国際学会でシンポジウムを主催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
単著を著した点,国際学会でシンポジウムを実施した点については,予定以上の進捗があったといえる。一方,令和4年度は,所属機関による組織的な改革が本格化したため,研究代表者・分担者ともに,科研へのエフォートを割きにくくなり,質問紙調査の完成には至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度も所属期間の組織的な改革がさらに加速するため,当初のメンバーだけでは更なる遅延が予想されたため,令和5年度より研究分担者を1名追加し,質問紙調査の構築と調査実施,データ分析の体制を強化した。質問紙は10月までに完成させ,12-1月に実施する予定である。実施に協力してくれる自治体との調整も同時に進めている。データ分析と考察のために,研究期間を1年間延長することも視野に入れている。
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Causes of Carryover |
研究計画時には,令和4年度に質問紙調査を実施することを計画していたが,これを令和5年度実施へと先送りしたことから,調査実施費用を次年度使用のために確保したため。令和5年度には質問紙調査を実施し,データ分析に着手する。また,国内学会,国際学会における発表のための旅費支出を予定している。
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Research Products
(5 results)