2021 Fiscal Year Research-status Report
教職大学院における育成指標の分析を踏まえた養護教諭の資質能力向上プロセスの解明
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21K02519
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
浅田 知恵 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10806045)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 養護教諭 / 育成指標 / 教職大学院 / 実践研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、<研究1>として全国の養護教諭の「育成指標」からキャリア段階ごとに求められる資質能力の分析・検討を行うこと、<研究2>として研究1で明らかとなった結果を踏まえ、教職大学院における「理論と実践の往還・融合」の手法を活用した実践研究を通して、養護教諭の資質能力の向上を図る。そのプロセスを修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによって解明することを目的とする。 <研究1>については、研究準備段階から着手し、養護教諭の「育成指標」の言語データを分析した。採用前の段階では基礎的な知識・理解を身に付けること、新規採用段階では児童生徒の心身の実態把握と目標に基づく保健室経営等、養護教諭として実践できること、若手・中堅段階ではPDCAサイクルに基づく実践や健康課題解決に向けて学校全体に積極的に関わること、ベテラン段階では養護教諭の視点を生かし、学校全体を視野に指導的役割を果たすとともに地域関係機関等との連携の推進が求められていることが明らかとなった。さらに各キャリアステージで求められる養護教諭固有の職務に関わる資質能力の詳細な分析・検討を進めるとともに、養成教育やミドルリーダー育成における課題を提示する必要がある。 <研究2>については、教職大学院生が養護教諭としての資質能力を省察するために活用する「リフレクションシート」を作成し、その記入内容に基づき、半構造化面接法により教職大学院生にインタビューを行う。2021年度は予備調査と本調査を行い、教職大学院の授業や実践研究を通しての理論知や、学校での実習から学ぶ実践知について、フィードバックすることで理論と実践の往還を深められると推察された。今後、新人養護教諭と現職養護教諭の教職大学院生の協力を得て、教職大学院における授業や実習等を通して理論知と実践知の相互作用により資質能力が向上するプロセスの分析・検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の2つの目的のうち、研究1は概ね取り組むことができている。しかしながら、研究2は教職大学院における学校現場での実習を通して取り組む実践研究を主軸としている。2021年度には新型コロナウイルス感染症の感染拡大から、当初予定していた実践内容や実践時期を変更するなどの事態が生じており、実践研究への取り組みに影響が余儀なくされている。以上の理由から、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、<研究1>については、各キャリアステージで求められる養護教諭固有の職務に関わる資質能力の詳細な分析・検討を進め、研究2の「リフレクションシート」の内容を検討・改善をすること、<研究2>については、教職大学院生の実践研究への取り組みを通して、理論知と実践知、経験知の相互作用によって資質能力の変容が生じたかを、「リフレクションシート」の内容と修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いたインタビューデータの分析を通して検討することを行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、参加予定であった学会等がウェブ上での開催となり、計上していた旅費を使用することや、研究補助のために予定していた人件費等を活用することができなかったことが理由である。 次年度以降、新型コロナウイルス感染症が落ち着いた際には、これまでの成果を学会で発表したり、他の研究者と意見交換し今後の研究に向けて示唆を得たりするための旅費、必要な図書や機器等に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)