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2023 Fiscal Year Research-status Report

小学校教員の負担軽減と生徒の主体的な化学実験への取り組みを実現する新規教材の開発

Research Project

Project/Area Number 21K02520
Research InstitutionOsaka Kyoiku University

Principal Investigator

種田 将嗣  大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (90599656)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 安積 典子  大阪教育大学, 教育学部, 講師 (50200829)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywordsオンデマンド化学実験 / 樹脂製実験器具 / 学校教員研修 / ICT / メスシリンダー / 駒込ピペット / 計量スプーン
Outline of Annual Research Achievements

実験器具の正しい使い方を取得するための小学校教員研修用オンデマンド化学実験教材として、樹脂製の器具を使用した実験道具のセットを用いた実験教材を開発した。ICT教材として実験を実施するための専用のウェブサイトを開設し、サイト中では文章と写真を主体としたページと動画で構成されたページそれぞれを任意に見ることができるようにしておいた。正しい使い方の習得を目的とした器具は、メスシリンダー、駒込ピペット、計量スプーンである。理科を専攻する教員養成課程学生43名に実験道具のセットを配布して、教員不在という条件下自宅等でオンデマンド実験を実施させた。
実験実施後のアンケート調査により、動画を主体としたページよりもむしろ文字、写真を主体としたページを見て実験を行っていたことが明らかになった。近年の20代はタイムパフォーマンスを重視する傾向にあるため、自分のペースで自由に進めることができる文字と写真を主体としたページを使用した学生が多かったと考えられる。
どの実験器具についても、事前に知識を持ち合わせていると思って実験に取り組んでいたこという回答結果が得られたが、計量スプーンについては正しい使い方を事前に知っていた学生は58%と少なかった。実験器具の正しい使い方について、実験実施後の確認テストで理解度調査を行ったところ、それぞれの実験器具について正しい使い方を事前に知らなかった学生のうち、メスシリンダーと駒込ピペットについては100%、計量スプーンについては86%が正解できており、オンデマンド実験教材の十分な教育効果が確認できた。
以上の研究成果を、現在和文誌に投稿中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ウェブ教材を作成し、文章と写真を主体としたものと動画によるものそれぞれのページを作成してオンデマンド化学実験を実施したことで、受講者がそれぞれのページをどれくらい活用するのかを明らかにできた。附属小学校との連携ができており、今年度は作成したオンデマンド実験教材を活用して実際に小学校教員研修を実施していくことができる。

Strategy for Future Research Activity

作成したオンデマンド化学実験教材とウェブサイトを用いて、理科を専攻しない学生を対象とした場合のデータを収集することで、受講者がウェブサイトの文字と写真を主体としたページと動画のページどちらを活用する傾向にあるのかと、その原因を明らかにしていく。また、オンデマンド化学実験教材としては完成できているとみてよいので、まずは附属小学校を対象として実際に学校教員研修への応用を試み、これを近隣の小学校へと展開していく計画である。小学校教員の時間が不足していて、教材研究すら行う時間がないということが近年問題視されているが、学校教員を対象にアンケートを実施することで、オンデマンド化学実験教材がこの問題を解決する糸口の一つとなりえるのかどうかを調査する。また、理科を専攻しない、得意としない教員を対象に、どのような実験のオンデマンド実験教材の開発が望ましいのかを調査し、教材開発の指針として取り入れていく。
オンデマンド実験教材の実験例をさらに追加することを検討するとともに、ある程度経験を積んだ学校教員を対象とした、小学校の理科実験室であれば実施が可能となるようなオンデマンド化学実験教材の開発に着手していく。

Causes of Carryover

コロナ禍の影響等により、2023年度終了時点ではまだ本研究計画の到達目標である、オンデマンド化学実験教材とこれに対応するICT教材(ウェブサイト)を用いた小学校教員研修の実践に到達していないために、次年度使用額が生じている。
2024年度は、小学校教員研修を実施するにあたり貸し出すための実験器具一式をそろえるための費用、および郵送するための費用として研究費を使用する。また、ウェブサイト用動画の改良のための人件費、アンケート調査結果の整理のための人件費、学会参加費用、論文投稿費用としても研究費を使用する。

  • Research Products

    (7 results)

All 2024 2023

All Journal Article (4 results) Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results)

  • [Journal Article] 大阪教育大学令和5年度公開講座3 鉱石から銅を取り出してみよう!2024

    • Author(s)
      利光 祥胡・平岡 信吾・白井 綾・種田 将嗣
    • Journal Title

      中学生のための楽しいかがく実験実践年報

      Volume: 5 Pages: 8-12

  • [Journal Article] 大阪教育大学令和5年度公開講座4 野菜から光るものを取り出そう2024

    • Author(s)
      川上 諒・小林 祐貴・種田 将嗣
    • Journal Title

      中学生のための楽しいかがく実験実践年報

      Volume: 5 Pages: 13-15

  • [Journal Article] 大阪教育大学令和5年度公開講座3 作る入よくざいバスボムを作ってみよう2023

    • Author(s)
      日下部 遥・神津張 綾花・種田 将嗣
    • Journal Title

      小学生のための楽しいかがく実験実践年報

      Volume: 5 Pages: 7-10

  • [Journal Article] 大阪教育大学令和5年度公開講座4 ろうざいく とけやすいものをさわってみよう2023

    • Author(s)
      大谷 慶喜・鈴木 郁哉・種田 将嗣
    • Journal Title

      小学生のための楽しいかがく実験実践年報

      Volume: 5 Pages: 11-13

  • [Presentation] オンデマンド化学実験教材の開発:実験器具の基本操作法と理解度調査2024

    • Author(s)
      種田 将嗣・木村 考佑・神納 理子・嶋田 裕佳子・安積 典子・坂口 隆太郎・Andrew Gung
    • Organizer
      日本化学会第104回春季年会
  • [Presentation] 学校教員研修のための非対面式化学実験教材の開発と実践-理科を専攻する学生を対象に-2024

    • Author(s)
      種田 将嗣・安積 典子・神納 理子・木村 考佑・嶋田 裕佳子・坂口 隆太郎・Andrew Gung
    • Organizer
      第12回附属学校園教員と大学教員との研究交流会
  • [Presentation] Photochromic behavior of N-(1H-indol-2-ylmethylidene)aniline and its derivatives2023

    • Author(s)
      Masatsugu Taneda
    • Organizer
      International Congress on Pure & Applied Chemistry Bali (ICPAC Bali 2023)
    • Int'l Joint Research / Invited

URL: 

Published: 2024-12-25  

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