2022 Fiscal Year Research-status Report
Construction of the digital archive of learning units designed with contents and guidance sheet for the self-learning
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21K02545
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
伏木 久始 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (00362088)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 単元内自由進度学習 / 自己調整学習 / 自律的な学び / 資料データベース / 資料アーカイブ |
Outline of Annual Research Achievements |
単元内自由進度学習を導入したいと希望する小中学校へのオンライン講演と出張指導及び講習会での講師役などを通じて、個別最適な学びを実現するための教育観・学習指導観を教職員に理解していただく努力を続けた。その過程で、授業実践者からアーカイブすべき授業資料の提供を求め、データの収集をすすめた。単元内自由進度学習にかかわる授業関連資料をクラウドにアップロードし、全国どこからでもアクセスできるアーカイブを構築する準備を進めた。このプロセスには、研究代表者(伏木)が授業実践者との協働作業を経て単元全体を設計していく作業を含むことが重要であり、子ども一人ひとりの自己調整的な学習とはどのようなイメージなのかを協議しながら授業をデザインすることが大切であることを再確認した。 令和4年度は単元内自由進度学習の実践校を増やしつつ、実践研究の協力校から授業コンテンツ・授業関連資料を収集するという目標はある程度実現したが、コロナ禍の影響もあり、実践者同士が対面(オフライン)で協議して授業資料データを共有し合ったり、コンテンツを共同作成したりするという機会を設けられなかったが、オンラインで最低限度の協働作業を行うことができた。 8月の日本個性化教育学会にて、本研究の概要と進捗状況を中間発表として口頭発表したが、そのことにより同学会における研究協力者を増やすこともできたた。それを契機に、定期的にオンライン(ZOOM)での単元学習計画を検討する学習内を設けることもできている。 こうしたネットワークを生かして、次年度は研究誌に成果を公開すると共に、クラウド上に単元内自由進度学習の授業準備にかかわる資料を無料公開できるようシステム構築を図りたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、クラウド上に授業資料データをアーカイブするシステムを暫定的に設定する予定だったが、令和4年度中はフィンランド国立教育研究所の客員研究員として在外研究に出ていたこともあり、日本国内の専門業者との打合せが進まず、システムが未開発のままとなってしまった。その一方で、単元内自由進度学習の実践校を増やしつつ実践研究の協力校から授業コンテンツを収集するという目標はある程度実現した。コロナ禍の影響もあり、学校現場へ外部から研究者やSE業者などが出入りすることが難しくなり、計画通りに進まなかった面もあることから、「やや遅れている」と自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる令和5年度は、アーカイブデータをクラウド上で共有できるようシステムの構築を行い、学校の教員総合に利活用できるようなデータ共有システムを完成させる。また、実践研究協力校から得られた授業関係資料をアップロードして稼働させる。 さらに、単元内自由進度学習の実践研究の成果を学会誌等に公表し、研究成果を広く公開する。
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Causes of Carryover |
当該年度(令和4年度)はサバティカル・リーブの適用を受けて一年間フィンランド国立教育研究所の研究として在外研究に出ていたことから、日本国内における研究活動はオンラインでの取り組みが中心になったことで、当初計画よりも支出が少なかった。そのぶん、最終年度の令和5年度には、精力的に学校現場との共同研究を重ねて、単元内自由進度学習に関する授業関係資料のアーカイブ化を進展させる。
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