2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21K02551
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
吉冨 健一 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (00437576)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 気象 / 移動観測 / Webアプリケーション / GIS / GIGAスクール / 気温 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は,過去数週間の空模様と気象条件の変化に関する情報を,生徒が自分で検索して調べることができるよう,Webをベースとした“気象学習支援システム”の開発を行った。 第一に,天気予報に使われるデータのように非日常的なものから,同じ日の同じ時間でも場所によって暑い場所や涼しい場所がある,という日常でかつ身近な現象と一連のものであることを,移動観測という体験を通して理解させること目的とした。さらに,天気や気温の変化などの気象条件がどのような状況で発生しているのかを生徒が自ら考え,合理的な判断を下せる活動を行うことができるようになることを第二の目的とした。 このシステムにおいて,生徒が取り扱いしやすいインターフェイスの開発により移動観測を実践しやすくすることと,周辺のアメダスの観測データから得られる気温・気圧・風向・風速など様々な気象要素の変化を視覚化して表示するとともに,それ以外にも,天気図による気圧配置・衛星画像等の情報を,時間軸に沿った変化として捉えることができるよう,整理して表現するための視覚化方法を検討した。 この三年間の成果をもって,高校生や大学生を対象とした実習等で移動観測を実施する際に,フォーマットの変換や,使い慣れないGISソフトウェアの利用に手間取ること無く,観測結果の取得やその表現に集中できるようになった。さらに,これらをWebアプリケーションの形で公開を行うことを通して,利用者に特定のOSやプラットフォームによらないツールとして提供できたことで,より自由な活動機会を提供することが可能となった。本研究で開発した学習教材を利用することで,人間が目で見ることのできない(一部体感できるが)気象要素の変化を知り,それらの変化に規則性や関連性があることを学ぶとともに,周辺地域の状況と重ね合わせることで“気象”というものを体験的に理解できるようになったと考えられる。
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