2022 Fiscal Year Research-status Report
Research on Emotional Analysis and Developmental Support for At Risk Students
Project/Area Number |
21K02586
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
八並 光俊 東京理科大学, 教育支援機構, 教授 (70210284)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 生徒指導 / 情動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、調査協力校公立A小学校第5学年の6名を対象に、FEELBOTによる情動の傾向性を分析した。調査期間は、2021年9月より2022年3月までである。学習面や生活面で気になる児童3名と、学習面や生活面で安定していると感じる児童3名を選出した。前者をER群、後者をES群と便宜的に名付けている。また、本研究で使用するFEELBOTアプリの機能としては、自己認知を測る幸せ得点、心の顔、心の色である。幸せ得点は、1点から10点までである。心の顔は、01-愛情・02-幸福・03-感喜・04-笑顔・05-平穏・06-執拗・07-焦燥・08-憂鬱・09-悲嘆・10-憤怒の10種類のサブフェイスがある。心の色は、1-赤・2-橙・3-桃・4-黄・5-緑・6-青・7-紫・8-黒の8種類のサブカラーがある。これらを児童が、アイコンからタップする。その結果、以下のような違いが2群に見られた。 (1)幸せ得点 ER群は、平均点は3点以下で最大値は8点以下であったのに対して、ES群は平均点が8点以上で最大値は10点であった。この傾向が、持続することがわかった。 (2)心の顔 ER群では、03-感喜・04-笑顔・05-平穏・06-執拗・08-憂鬱・09-悲嘆とポジティブなサブフェィスとネガティブなサブフェイスが高く選択されている。それに対して、ES群は、01-愛情・02-幸福・03-感喜・04-笑顔・05-平穏のポジティブなサブフェイスが高く選択されていた。また、ER群では、ポジティブなサブフェィスの幸せ得点は低く、それに対して、ES群では、ポジティブなサブフェィスの幸せ得点は高かった。 (3)心の色 ER群では、1-赤・3-桃・6-青・8-黒の出現頻度が高かった。また、ES群では、1-赤・2-橙・4-黄の出現頻度が高かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
協力校での入力不備やデータ収集用のサーバーに不具合が生じたため、分析方法に修正が必要なため。
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Strategy for Future Research Activity |
FEELBOTにより収集されたデータを活用して、気になる児童生徒の情動の傾向性や、小学生もしくは中学生の全体的な情動の傾向性を明らかにしたい。
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Causes of Carryover |
2022年度のFEELBOTのデータ抽出等の支払が、2023年度になるために生じた。
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