2021 Fiscal Year Research-status Report
Study of a Methodology for Teaching Music History of Japan and World Music for Teacher Training
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21K02590
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Research Institution | Osaka College of Music |
Principal Investigator |
井口 淳子 大阪音楽大学, 音楽学部, 教授 (50298783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 徹 大阪音楽大学, 音楽学部, 准教授 (50420427)
三島 郁 大阪音楽大学, 音楽学部, 講師 (20571441)
能登原 由美 大阪音楽大学, 音楽学部, 講師 (60379865)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 音楽史教育 / 映像教材 / ワークショップ / ダンス / 器楽合奏 / 諸民族の音楽 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、大学の音楽史教育で使用することを目的とする映像教材制作を2件、実施した。民族音楽と日本伝統音楽の映像撮影については、出演者のスケジュール等の事情のため、次年度に撮影することとなった、そこで初年度は西洋音楽史関連の教材を制作することになった。およそ30分の映像はそれぞれバロックダンスとルネサンス末期からバロック初期の「チャッコーナ」をテーマとする教材である。教職を目指す学生にとって西洋音楽史は必修科目であり、その授業の中で、実際にバロックダンスを踊る体験、ルネサンスからバロックの即興演奏を含む器楽合奏を体験することを目論んでいる。つまり、授業は講義を一方的に行うのではなく、「ワークショップ」型の体験授業として実施されることになる。 これらの映像教材は今後、授業外でも広く使用されるべく一般公開を予定している。そのためにはあらゆる年齢層、特に中学生、高校生、音楽科教員に対して「映像をもとに体験してみよう」という動機づけが必要となる。そのために、映像をデザインするべくサウンドロゴ、文字デザイン、字幕などの統一デザインについて検討を重ねた。初年度に採用されたデザインは、次年度の能、狂言、世界の民族音楽に関わる映像教材にも使用されることになる。 初年度の2件の映像教材は広く「踊る」、「合奏する」体験を含むものであり、踊りについては能、狂言の仕舞に、合奏についてはガムラン、ケチャ、アイルランド音楽などの民族音楽素材に緩やかに連続するものと捉えている。つまり、西洋の舞踊、音楽も諸民族の音楽の中の一つの民族音楽というコンセプトをもって制作を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
映像撮影の順序が当初の予定から変更になったが、撮影と制作は順調に進んでいる。 個人情報やプライバシーに十分な配慮を行い、映像出演者には各種許諾書を提出していただいている。
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Strategy for Future Research Activity |
映像教材の基本デザインが完成しているので、次年度は能、狂言、諸民族の音楽、西洋音楽(ルネサンス、バロック期)の映像教材制作を進めていく。 2022年度には、能2本、狂言2本、諸民族、4本から6本、西洋音楽、1本、いずれも30分前後の教材を制作する予定である。すでに出演者への依頼を終え、スケジュールも策定している。 内容については代表者と研究分担者の間で検討を重ねるとともに、出演者との事前打ち合わせと意見交換に十分な時間をとりたいと考えている。
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Causes of Carryover |
旅費をコロナ関連の事情で使用できなかったため。 次年度の旅費として使用する予定である。
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