2021 Fiscal Year Research-status Report
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21K02611
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
篠崎 祐介 玉川大学, 文学部, 助教 (60759992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
幸坂 健太郎 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (20735253)
三上 剛 苫小牧工業高等専門学校, 創造工学科, 教授 (40321369)
佐藤 正直 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50846657)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 教材選択 / 国語科 / 比べ読み / 複数教材 / システム開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、読解指導における教材選択システムを開発し、教材選択モデルの有効性を実証的に明らかにすることである。本年度は、教材選択システムを開発するための基礎となるデータ収集と教材選択モデルの検討を行った。 主に2020年に高等学校で使用されていた国語教科書に掲載された説明的文章教材のデータを収集した。これらのデータのうち、著者名や教材のタイトル、教科書発行者等の一部の情報は、「国語科教科書教材データベース」としてホームページを作成し、公開している。こうした情報を公開することにより、国語教育研究において教科書情報の検索が容易になることや、国語教育実践において比べ読みを構想する際の参考資料となること等の意義があると思われる。今後も、教科書の使用年度の範囲を広げながら、データ収集を行うことに合わせて、ホームページの情報も随時更新する予定である。 教材選択モデルの検討については、ある教材と似ている別の教材を選択する目安となる類似度を算出する効果的な手法を検討するために、word2vecやdoc2vec等の複数の学習モデルを用いて類似度を算出し、類似文書をランキング化した。そして、ランキング上位となった教材が国語科教員の感覚に一致するかどうかの検討を行った。その成果の一部については、学会での発表を行っている。また、その他の成果についても、先行研究の関連等を検討し、学会等での発表に向けて準備を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、教材選択システムを開発するために必要となるデータ収集を行い、教材選択モデルを構築することを計画していた。データ収集はおおむね順調に進んでいる。また、教材選択モデルについては、構築にまでは至っていないが、当初よりも多角的な検討を行うことにしたためであり、おおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
収集したデータをもとにモデルの検討を行いながら、教材選択システムの設計を行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響によりオンラインで学会が開催され、旅費を使用しなかったこと等の理由により、次年度使用額が生じた。次年度は多くの学会で現地開催が検討されており、学会参加のために助成金を使用するとともに、データの収集や分析のために必要となる物品や人件費等に助成金を使用する予定である。
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