2023 Fiscal Year Annual Research Report
養護教諭養成での学校看護技術におけるフィジカルアセスメント実践力育成モデルの樹立
Project/Area Number |
21K02621
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
葛西 敦子 弘前大学, 教育学部, 教授 (80185735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 伸子 熊本大学, 大学院教育学研究科, 講師 (10226946)
山田 玲子 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (10322869)
福田 博美 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90299644)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | フィジカルアセスメント / 学校看護技術 / 養護教諭養成教育 / 養護教諭 / 模擬事例 |
Outline of Annual Research Achievements |
≪計画5.立案した「養護教諭養成で教授する学校看護技術におけるフィジカルアセスメント教育プログラム」の実践と評価≫では、2大学の養護教諭養成課程3年次学生A大学19名、B大学27名を対象に、模擬事例「昼食後に体調不良を訴える小学校2年生の女子」への養護実践を展開するための授業(講義・実習・演習)を行った。実習では、A大学では模擬患者、B大学ではシミュレータを活用した。本事例の救急処置活動の展開では、学生が、『①エピペンを注射する、②救急車を要請する、③保護者へは「食物アレルギーによるアナフィラキシーショックが疑われることから、エピペン注射をしたこと、もうすく救急車が来ること」を連絡する』、これらの行動がとれることである。医療機関での診断は、「食物アレルギーによるアナフィラキシーショック」である。調査は Google Formsを用い、調査内容は11項目であった。A大学(模擬患者)学生とB大学(シミュレータ)学生の事前アンケート(実習前)と事後アンケート(実習・演習後)の得点の差を自己評価の成長得点とみなし、比較した。A大学の模擬患者を活用した学生の自己評価(成長得点)は、B大学のシミュレータを活用した学生の自己評価(成長得点)より、有意に低かった。模擬患者を活用した学生は、模擬患者の訴えに対して、問診・フィジカルアセスメントを実践し、瞬時に正常・異常の判断をし養護実践しなければならない。学生の自己評価得点をみてみると、シミュレータを活用した方が教育効果が高いものと判断された。しかし、模擬患者でなければ学べないこと、シミュレータでなければ学べないことがある。両者のメリット・デメリットを理解し、フィジカルアセスメント教育方法を実践する必要性が示唆された。
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