2023 Fiscal Year Annual Research Report
初期キャリアのリーダーシップ発揮に繋がるオンライン下の効果的な大学での学びの研究
Project/Area Number |
21K02669
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
武田 佳子 桐蔭横浜大学, 教育研究開発機構, 教授 (50880259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝上 慎一 桐蔭横浜大学, 教育研究開発機構, 教授 (00283656)
丸山 智子 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 准教授 (40828034)
森 朋子 桐蔭横浜大学, 教育研究開発機構, 教授 (50397767)
溝口 侑 桐蔭横浜大学, 教育研究開発機構, 講師 (40909165)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リーダーシップ自己効力感 / トランジション / 初期キャリア / オンライン / 組織社会化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、初期キャリアのリーダーシップ発揮に有効な大学のオンライン環境での学習方略・姿勢とはなにかを検討することであった。調査方法は、大学4年生(2021年度)を対象に入社2年目(2023年度)までの卒業生に対して縦断調査を行い検討した。 初年度は、①大学4年生を対象に2022年3月に在学時のオンライン・リアルでのグループワーク学習への態度や経験学習等を、②入社1年目(2022年)10月に、入社前後の研修や組織社会化等を、③入社2年目(2023年)12月に、現在のオンラインでの業務経験等を質問項目として定量調査を実施した。いずれもオンライン・リアルのリーダーシップ自己効力感を測定した。 調査の結果、大学時のオンラインのグループワークへの取組姿勢や文書によるコミュニケーション力、経験学習などが、初期キャリアの組織社会化やリーダーシップ自己効力感に影響があることが示唆された。さらに、初期キャリアの対面とオンラインのリーダーシップにおいて、それぞれの影響要因が異なる可能性が示された。また、大学時代のリーダーシップ自己効力感の得点よりも入社1年目の得点が低い結果となった。入職直後においては、心理的安全性が担保できないことやリアリティ・ショックからリーダーシップの発揮が難しい可能性があることが示唆された。2023年度の入社2年目の調査では、大学時の経験学習が、社会人2年目のオンラインでのリーダーシップ自己効力感につながる可能性が示唆された。また、社会人1年目では、文化的社会化が、社会人2年目では、職業的社会化がオンライン のリーダーシップ自己効力感に影響を与える可能性が示唆された。 オンラインでの業務が増加する社会においては、大学時にオンラインでのグループワークに積極的に取り組むことは重要だが、対面でのリーダーシップの育成 が基盤になっていることも明らかになった。
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