2021 Fiscal Year Research-status Report
知的障害のある子どもの放課後生活を充実させるための支援体制の整備に関する研究
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21K02682
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
松下 浩之 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (30633789)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 知的障害 / 余暇活動 / 放課後 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主な目的は、以下の3点であった。(1)知的障害のある子どもの放課後活動やその支援に関する保護者のニーズを整理し、望ましい支援体制の整備や方法論を明らかにする。(2)「放デイ」事業所において知的障害のある子どもを支援する際に支援者が抱える困り感やニーズを整理し、支援者支援や養成における課題を明らかにする。(3)上記の2つの研究結果を踏まえ、知的障害のある子どもやその保護者と支援者の双方のニーズを満たす支援を実施し、放課後支援の充実と支援者養成に対する効果を検証することで、支援体制の整備や支援者支援の方法論について提案する。 このうち、当該年度の当初計画では、(1)の目的を達成するため、知的障害のある子どもの放課後活動に関する保護者の支援ニーズの整理に関する調査研究を行うこととなっていた。コロナ禍の影響により、放デイ事業所に対して調査依頼を行うことが困難であったため、計画から変更を余儀なくされたが、年度末にインターネット調査会社に委託し、放デイを利用する子どもの保護者1000名を対象にした調査を実施した。このうち、知的障害のある子どもの保護者419名から回答を得ることができ、当初の予定通りのサンプル数を確保することができた。このデータについて、現在分析中であり、今後論文投稿を予定している。 また、研究計画に関連して、障害のある子どもの放課後の過ごし方について、障害のない子どもと比較した調査に、さらにデータを加えて分析して論文にまとめ、「障害科学研究」第46巻に論文が掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響により、当初計画通りに進まなかったが、代替となる調査を実施することができた。しかしながら、時期が予定よりも遅くなったため、年度内に分析、論文投稿が終わらなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に実施した調査結果の分析および成果の発表を行い、年度後半には、当初計画の目的(2)に沿って、放デイ事業所向けの調査を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、当初参加予定であった学会がオンライン開催となるなど、旅費の使用がなかったため。 しかしながら、オンライン学会参加のために設備を更新したり、インターネット調査会社に調査委実施を委託するなど、ほかの費目に流用して使用した。次年度も同様のことが考えられるが、必要な物品等を適切に管理しながら研究費を使用し、円滑に研究を進めたい。
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