2023 Fiscal Year Research-status Report
高度聴覚障害者における人工内耳の可能性の検証ーQOL改善のための支援法の構築ー
Project/Area Number |
21K02689
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
佐藤 紀代子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (20734370)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 高度難聴 / コミュニケーションスキル / 語音聴取 / 障害認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年に成人聴覚障害者の人工内耳適応基準に聴力レベル70dB以上~90dB未満,かつ語音明瞭度50%以下の高度難聴が加えられてから5年が経過した。それに伴い,該当する難聴者のうち人工内耳を選択する対象も増えているが,人工内耳を検討するために必要となる装用効果,可能性を啓発する資料が乏しい現状である。 本研究の目的は,人工内耳非装用者および人工内耳装用者における聴取能,障害認識,コミュニケーションスキルの活用状況を明らかとして,就労や日常生活における現状を示すとともに人工内耳の可能性を検証することである。 令和5年度は,聴力レベルが70dB以上かつ人工内耳非装用の高度難聴者に語音明瞭度データ,聞こえや障害認識に関わるアンケート調査を実施した。しかし,コロナの影響もあり,データ収集が遅れている状況である。 令和6年度は,引き続き対象者を増やし,語音明瞭度および聞こえや障害認識のアンケートのデータを収集するだけではなく,コミュニケーション状態を検討し,コミュニケーションスキルの活用状態を確認する試料を収集する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響もあり,令和5年度から対象者に実験が可能となった。このため,データ収集がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,昨年度にひき続き基礎データである語音明瞭度,聞こえと障害認識のアンケートを行い,症例を追加させる予定である。 さらに,コミュニケーション状態を評価することを検討している。
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Causes of Carryover |
コミュニケーション評価を行うため,直接的に患者さんからコミュニケーション場面におけるデータを収集するための,旅費がかかること。また,協力患者さんに対する謝礼に経費がかかることが考えられる。
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