2021 Fiscal Year Research-status Report
Developing a reading writing support system fitting in core symptoms for children with developmental disorders
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21K02690
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Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
福田 亜矢子 獨協大学, 国際教養学部, 非常勤講師 (60752920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安村 明 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 准教授 (60723468)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 発達障害 / 読み書き障害 / 読み書き支援 / 脳機能計測 / 機能的近赤外分光法 |
Outline of Annual Research Achievements |
注意欠陥・多動性障害児や自閉症スペクトラム障害児も障害特性から、読み書きに困難を示すことが指摘されている。研究代表者が支援を行っていると多くの児童は改善するが、一定の割合で改善がみられない児童がいる。それらは、発達障害の特性に適合した、最適な支援がなされていないことが原因である可能性が高い。しかし特性に合った最適な読み書きの支援方法は未だ確立されていない。また、支援によって発達障害の神経基盤の変化の報告も十分になされていない。 そこで本研究では、支援前後及び予後の読み書きに関連する検査(以下行動指標とする)と脳機能検査を実施し、支援による行動指標及び脳機能の変化の解明をする。さらに得られた知見をもとに発達障害に最適な読み書きの支援システムを構築していく。脳機能計測には、多動な発達障害児にも比較的適応が可能な機能的近赤外分光法(fNIRS)を用いて、前頭前野の機能的変化を検討する。 2021年度は発達障害児及び定型発達児のリクルート、検査システム環境の構築を行い、準備が整い次第定型発達児の検査から順次行っていく計画であった。年度当初、コロナ感染拡大の影響から移動制限を受け、分担研究者との打ち合わせや検査システム環境の構築ができなかった。 また、子どもが対象であり、接触型の調査装置を使用するため、調査・研究を進めることが一切できなかった。年度後半からリクルート、環境の構築を行い、年度末までに定型発達児及び発達障害児ともに調査を開始することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度では定型発達児30例、発達障害児プレ検査21例のデータを収集した。発達障害児に関しては21例中支援に繋がった被験児は14例であり順次支援を始めている。 発達障害児の被験児数は2022年度増やしていく必要はあるが、当初の予定では発達障害児のリクルートまでであったことから、予定数より少ないが支援開始まで進んでいる被験児がいることは、計画はおおむね順調であると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度では定型発達児及び発達障害児の被験児数を増やしていく計画である。また、2021年度に支援開始した被験児のポスト検査、フォロー検査を進めていく計画である。 大きな課題としては発達障害児のリクルートと検査後支援まで繋がる被験児数を増やすことである。本研究では支援前・支援後の比較をすることが研究の核となっているため被験児が支援まで繋がることが重要であるが、研究協力団体と連携して支援者の人数を増やすことで被験児が支援に繋がりやすくしていく計画である。 また、NIRS等調査装置一式を分担研究者から期間限定で借用していたため調査ができなかった児童もいたため、できる限り長期間の借用ができるよう調整をし、被験児数を増やす予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度当初に分担研究者のところで研究打ち合わせをする予定だったところ、コロナの影響でZoom会議となったため交通費を使うことがなかった。そのため次年度に研究費を繰り越した。
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